セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 19 号 2007年 12月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっておりますので、初めての方は、バックナンバー第1号からお読みいただくとわかりやすいと思います。

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第15号(10月1日発行)より、
セルフカウンセリングのプログラムである「記述・洞察」に取り組んで新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

「記述」とは、日常生活において、心に引っかかった、ある一場面を、ありのままに、ルールに従って書き表すことです。

相手が言ったこと、したことと、自分が言ったこと、したこと、そして、自分が思ったこと(心のセリフ)を時間順に書き表していきます。

「洞察」とは、記述文をてがかりに、その奥にある自分の思いを探究することです。

記述の一文一文に対して、意識の対象や感情、欲求を取り出していきます。

このように、記述と洞察をすることによって、距離を持って自分を見つめることができるようになり、 自分や相手に対して、様々な気づきが生まれてくるようになります。

セルフカウンセリングとは、「記述・洞察」というプログラムを通して新たな自己発見をすることなのです。



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「自分の心に出会える本」  渡辺康麿著  より抜粋
(vol 19)

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自分の心と向き合って
ー セルフカウンセリング体験記録 3・前半 ー

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タイトル「 顔のことで自分で自分を否定していたんだ!」
(体験談3―前半)

『いろいろなコンプレックスや自分のいやなところは全部否定したい。

生まれかわりたい。

しかし現実はなるようにしかならない。

自分はどのように生きていったらいいのだろうか? 

自分とはいったい何だろう? 

ほかの人と同じ人間なんだけど、ほかの人とは異なる特別な存在。

特別な存在である自分は、このままでいいわけはない。

いつかきっと、何かいいことがあるに違いない。

奇跡か何か起こってー』と、私は小さなときからひそかに思っていました。

大学を卒業し、会社に入り、家庭を作り、今、社会人として、家庭人として生きています。

奇跡は起こりませんでしたが、これまできっと何かいいことがあるに違いないと、何かを求め試行錯誤で生きてきました。

7年ほど前、私は、親会社から新しい会社に出向となりました。

そこは、今までの自分のやり方では通じない世界でした。

そして、いろいろな仕事や人間関係のトラブルをとおして自分の限界というものを感じるようになりました。

私は、この問題を何とかしなくてはという思いを抱き、会社や家庭以外に何か限界を打ち破るものがあるのではないかと思ってそれを探していました。

そんなときに、セルフカウンセリングに出会い、2年半になります。

今、あらためて、この私が感じた限界とは何かということがわかりました。

それは、私がどれだけほかの人とコミュニケーションがとれるか、という問題のように思えます。

私自身の中に、ほかの人とのコミュニケーションを阻害するものがあります。

それは、他人に見せたくない、自分でも否定したいと思っている自分のコンプレックスです。

そして、それをほかの人から指摘されたくない、という自己防衛心とも言うものであることに気がついていました。


★☆★ショックだった場面を取りあげてみた★☆★

今回思いきって、私自身もっとも深刻に悩んできたことを研究してみることにしました。

私は、幼いころから自分の顔かたちにコンプレックスを抱き、ひそかに他人の目を恐れ気にしてきました。

私は4歳の頃、中耳炎によって顔面の左半分が麻痺し、その後遺症で顔かたちが引きつったように少し変形しています。
そのことで、たえずほかの人の目を気にしてきました。

好奇の目で見られるのではないか、誰も相手にしてくれないのではないかと、他人の目を恐れていました。

そこで、ほかの人との関わりにおいて、顔のことでショックを受けた場面を取りあげてみました。


【場面説明】

日時:大学4年生の頃

場所:O社就職試験面接場

登場人物:O社幹部5〜6人、私

場面状況:

私は工学部電気工学科の学生でしたが、いろいろな悩みを抱え、 自分自身将来どのように生きて行くのか、確としたものをもっていませんでした。

本当は文化系のほうが向いているのではないかと思ったりして、大学での4年間、専門の学科の勉強に身が入りませんでした。

学業成績は最低の部類で、すでに数社受験し失敗していました。

今回のO社は電気部品メーカー。

どんな会社でもいいから引っかかってくれれば、という気持ちで受験しました。

その面接会場でのこと。


【場面記述】

私は面接会場に入って椅子に座った。

私は〈ここの面接官はどんなことを聞くのかな。
ヘンな質問があったらいやだな。
それにしても緊張するな。
早くすめばいいな〉と思った。

O社の幹部らしい面接官らが私を見た。

私は「○○大学工学部電気工学科の△△です」と言った。

そのうちの一人の面接官が、「何だこれは」と言った。

私は〈私のことを『何だこれは』とはひどい!
私の顔のことで驚いているのだな。
しかしその言い方はぞんざいで、ひどい言い方だ!
失礼なやつだ! 
どのように対応したらいいのだろう。
困ったな〉と思った。

別の面接官が「何か病気なのかね」と言った。

私は〈なぜこんな質問を受けなければならないのか。
私が一番気にしていて、人前で話すのもいやなことを聞かれてしまった。
答えたくないけど、聞かれた以上は答えなくては〉と思った。

私は「小さい頃、中耳炎を患った、その後遺症なんです。
今は何でもありません」と言った。

私は〈それにしても、ここの会社の面接官たちの接し方はなっていないな。
横柄な口の聞き方で、人を見下したような態度だ。
私を何だと思っているのだろうか。
たいした会社でもないのに。
いやな気分だ。
私に対する面接官の印象も悪いようだし、内申書の成績も悪いから、採用される公算はうすいかもしれない。
しかし、自分の顔かたちを今さらかえるわけにはいかないし、やりきれない気分だ〉と思った。


★☆★顔かたちですべてが判断されるように思っていたんだ!★☆★

私は面接官に対して〈私が一番気にしていて、人前で話すのもいやなことを聞かれてしまった〉、 そして〈しかしその言い方はぞんざいで、ひどい言い方だ!
失礼なやつだ!〉と思っています。

私の顔のコンプレックスについてO社の面接官から直接触れられたため、私の内心は憤りと屈辱感でいっぱいになったのです。

O社の幹部らしい面接官は、私の顔の異常さに気づいて「何だこれは」と言う言葉を発し、 別の面接官が私の顔の異常さの原因を確かめるために「何か病気なのかね」と問いただしたのだと思います。

この面接で私は、〈自分の顔かたちを今さらかえるわけにはいかないし、やりきれない気分だ〉と思っています。

自分の顔かたちを今さらかえるわけにはいかない、ということは今でも真実です。

それをやりきれない気分であると、そのときは思っています。

今思うと顔かたちは顔かたちであり、仕事の実行能力と全然別のことです。

会社は、仕事の実行能力のある人を雇いたいと思って面接をしているはずです。

しかし私のほうはそのとき、顔かたちの引け目をどうやってカバーするかということで、頭の中がいっぱいだったように思われます。


★☆★自分をもっと尊重してもらいたかったんだ!★☆★

〈ヘンな質問があったらいやだな。それにしても緊張するな。
早くすめばいいな〉の文から、私は面接官へ恐れの感情を抱いていることがわかります。
そして、私の欲求はヘンな質問をされたくない、この場から逃げ出したいというものです。

私ははじめからこの面接を恐れ、消極的な態度で臨んでいます。

〈それにしても、ここの会社の面接官たちの接し方はなっていないな。
私を何だと思っているのだろうか〉の文から、私自身、面接官からもっと尊重してもらいたいという欲求を抱いています。

私は、面接官からもっとていねいに対応してもらえると期待していたようですが、 その期待は見事にはずれてしまった場面だったのだな、と気がつきました。

面接官は「何だこれは」と言っています。

おそらく面接官自身、私の顔を見て驚き、私の顔がどうして異常なのか知りたいと思ったのではないでしょうか。

この面接官にとって、私のような顔をしたものが面接にくることを 予想していなかったために驚き、開口一番「何だこれは」の声を発したのだろうと思いました。

私は「○○大学工学部電気工学科の△△です」と言ったとき、 私は面接官へ、よい印象をもってもらいたいという欲求を抱いていて、面接の臨んだのです。

ところが「何だこれは」という面接官の一言は、一瞬にして私の希望を打ち砕いてしまいました。

それで〈私のことを『何だこれは』とはひどい!〉と思っていますが、その内面は、いたたまれない感じ、この場から消え失せたいというものでした。

その後の面接のあいだは、このいたたまれない感じをとりつくろうことで頭がいっぱいだったのだなあ、と思いました。


★☆★心の動揺をかくすだけで精一杯だったんだ!★☆★

以下、次号(体験談3ー後半)に つづく・・・

次回は、体験記録3「顔のことで自分で自分を否定していたんだ!」の後半をお送りいたします。

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