セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第 21 号 2008年 1月 15日
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっておりますので、初めての方は、バックナンバー第1号からお読みいただくとわかりやすいと思います。

**********************************

第15号(10月1日発行)より、
セルフカウンセリングのプログラムである「記述・洞察」に取り組んで新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

「記述」とは、日常生活において、心に引っかかった、ある一場面を、ありのままに、ルールに従って書き表すことです。

相手が言ったこと、したことと、自分が言ったこと、したこと、そして、自分が思ったこと(心のセリフ)を時間順に書き表していきます。

「洞察」とは、記述文をてがかりに、その奥にある自分の思いを探究することです。

記述の一文一文に対して、意識の対象や感情、欲求を取り出していきます。

このように、記述と洞察をすることによって、距離を持って自分を見つめることができるようになり、 自分や相手に対して、様々な気づきが生まれてくるようになります。

セルフカウンセリングとは、「記述・洞察」というプログラムを通して新たな自己発見をすることなのです。



/////////////////////////////////////////////////////////////////////

「自分の心に出会える本」  渡辺康麿著  より抜粋
(vol 21)

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
自分の心と向き合って
ー セルフカウンセリング体験記録 4・前半 ー

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

タイトル「まわりの人の目を気にしていたんだ!」
(体験談4―前半)

私は幼稚園の先生としても、仕事がら、相手(とりわけ子ども)を受け入れること、 理解することの大切さを十分にわかっているつもりでした。

しかし、保育に慣れるにしたがって、子どもに対する私の要求や期待が大きくなり、 気づかずに自分の都合のよいほうに引っ張ろうとすることが多くなっていました。

その結果、一人ひとりの子どもの姿が見えなくなり、私の思うほうへ動かない子どもに対して怒ってしまうということが生じていました。

そんな自分に気づきはじめた頃、セルフカウンセリングに出会いました。

もっと人の話を聞けるようになりたい、もっと人の気持ちを受け入れられるようになりたいと思い、私は受講しました。


★☆★こわいお母さんだな★☆★

【研究動機】

当園をいやがる園児とその母親との関わりをとおして、私は保育者としての自分のあり方を考え直し、今後にも役だてたいと思いました。

【場面状況】

私が幼稚園に就職して4年目の4月のことです。
新入園児をむかえて一週間、まだまだ園全体も落ちつかない雰囲気でした。

そんなある朝のこと、新入生の美希ちゃん(4歳)が泣きながら登園してきました。

【場面記述】

私は園庭で園児とままごとをしていた。

美希ちゃんが泣きながらお母さんにつれられて私のところへきた。

私は〈美希ちゃん、どうしたんだろう〉と思った。

私は「美希ちゃん、おはよう」と声をかけた。

美希ちゃんは泣いていた。

私は〈何も言いたくないのかな〉と思った。

美希ちゃんはお母さんにしがみついていた。

私は〈きっと昨日の帰りに男の子に頭をぶたれたことが、よほどショックだったのだろう。
その不安が強くてお母さんから離れたくないんだろうな。私のほうを向いてくれるかな〉と思った。

私は美希ちゃんの顔を見た。

美希ちゃんはお母さんにしがみついた。

私は〈美希ちゃんは、私や幼稚園に気持ちが向いていないんだろうな。
少々強引だけど、美希ちゃんをお母さんから抱きとろう〉と思った。

私は「美希ちゃん、おはよう」と言いながら、美希ちゃんを抱きよせようとした。

美希ちゃんは「お母さーん」と泣き叫んだ。

美希ちゃんはお母さんにしがみついた。

私は〈美希ちゃんはすごい力で抵抗している〉と思った。

お母さんは「こわがっていますから、やめてください」と言った。

私は〈お母さんもずいぶん不安がっているんだな。
でも、今は泣いていてもすぐおさまるのに。
幼稚園に任せてほしいな〉と思った。

お母さんは「今日はつれて帰ります」と言った。

お母さんは美希ちゃんを抱きよせた。

私は〈お母さんを興奮させてしまったかな。
でもせっかくきたのに帰ってしまうのは残念だな。
それにここで帰ってしまったら、お母さんにも私にも不信感が残るだけだ〉と思った。

私は美希ちゃんを見た。

美希ちゃんは泣いていた。

私は〈無理に抱きとれないな〉と思った。

私は「それならお母さんも美希ちゃんと一緒に遊んでください」と言った。

お母さんは「はい」と返事をした。

私は〈まずはお母さんも美希ちゃんも落ちついてほしい〉と思った。

お母さんと美希ちゃんは、遊具のほうへ歩いていった。

私は〈こわいお母さんだな〉と思った。


★☆★お母さんは子どものことを心配していたんだ★☆★

この出来事が起きたとき、私は『抱きとったとき、子どもがどんなに激しく泣いても、 きっと立ち直って遊びに気持ちが向いてくれるものなのに。

でも今はお母さんとの信頼関係がないので、ゆずるしかないな』と思っていました。

そして、お母さんに対しては、『お母さんが不安を感じているので、子どもを離す勇気がないのだ。

お母さんは私のやり方に反発を感じたのだな』と思っていました。

ところが、記述を書いてみて、お母さんの思いが違った形で見えてきました。

お母さんは美希ちゃんのことが心配だったのだな、と感じられるようになったのです。

私が美希ちゃんを抱きとろうとしたとき、お母さんから「やめてください」と言われたことに、 私はそうとう強いショックを受けていたことに気づきました。

これまで同じようなことが起こったときには、子どもの扱いについては園の先生に任せられていて、トラブルはありませんでした。

今回のような形で拒否されたのは、はじめてでした。

「やめてください」というお母さんの一言が、かなり強く私の印象に残ったためか、 それまでにかわしていたお母さんとの会話は、ほとんど覚えていませんでした。


★☆★ ほかの子のことが気になっていたんだ★☆★

セルフカウンセリング講師の先生から、「園児、数人とままごとをしていたとき、どのように思っておられましたか」 というコメントをもらいました。

私はそのときの気持ちを思い起こしてみました。

美希ちゃんがやってくるまで、私は園児たちとままごとをしていました。

それと同時に、園庭にいるほかの園児たちのようすも気にかかっていました。

落ちついて遊んでいるかしら、不安を抱いている子はいないかしらと思ってみていました。

そして、園児たち、おのおのが遊びに入っていくことを見届けて、一安心、と思っていました。

その矢先に、泣いている美希ちゃんが目に入ってきたのです。

美希ちゃんが私のほうに向かってきているとわかったとき、とても複雑な気持ちでした。

それは一方では、(美希ちゃんを何とかしなければ)という思いがあり、他方では〈この子たちがせっかく落ちついて遊び出したのに残念だ。

ほかに美希ちゃんに関われる先生はいないのかしら〉という思いがあったからです。

そして、美希ちゃんと関わっている最中にも、ほかの子どものことが頭にあって、 美希ちゃんにばかり関わっていられない、と思っていたのです。


★☆★ ほかの先生方の目も気にしていたんだ!★☆★

セルフカウンセリング講師の先生から、「少々強引だけど、美希ちゃんをお母さんから抱きとろう という思いの前後を、もう少し詳しく思い出せるといいですね。

詳しく思い出せると、なぜ美希ちゃんを抱きとろうとなさったのか、 ご自分の気持ちを理解しやすくなると思います」というコメントをもらいました。

私は、自分が美希ちゃんを抱きとろうとしたときの気持ちを、もう一度思い起こしてみました。

すると、私の心に、〈こんな場面をほかの先生はどんなふうに見ているのだろう。
お母さんともめているとは、見られたくないなあ〉という思いがあったことに気づきました。

このような気持から、私はあせって、美希ちゃんを強引に自分のほうに抱きよせようとしたのだな、とわかりました。

ほかの先生の目まで気にしていたとは、思ってもいないことでした。

自分がほかの先生からどう思われるかを気にしていた、ということがわかったときには、とてもショックを受けました。


★☆★思ったことを言葉で伝えていなかった!★☆★

以下、次号(体験談4ー後半)に つづく・・・

次回は、体験記録4「まわりの人の目を気にしていたんだ!」の後半をお送りいたします。


**********************************

【閉じる】


Copyright©セルフ・カウンセリング学会/渡辺康麿
「セルフ・カウンセリング®」は登録商標です。