セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 26 号 2008年 4月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
1〜22号 「自分の心に出会える本」より
23号〜  新連載「自己形成学の創造」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

メルマガ 第23号より、セルフカウンセリング創設者である渡辺康麿氏ご自身の自己形成史を紹介していきたいと思います。



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古希記念論文集 「自己形成学の創造」 渡辺康麿著 より抜粋
( vol. 4 )

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ほんとうの自己を求めて
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4.学力による自己評価の時代

□ どの高校を受けてもいい


中学生になると、ただ野球が得意というだけではもうネウチがないように思えてきました。

やはり、勉強が出来なくてはダメなんだ、とうすうす感じるようになってきました。

実際、学級委員にはきまって勉強のできる子が選ばれていましたから――。

ちょうどそんな頃に、学校の中で毎月1回、高校に入るための模擬アチーブメント・テストが行われるようになりました。

その最初のテストの結果が、もと陸軍病院を改造したオンボロ校舎の薄暗い廊下の板壁に貼り出されました。

その長い巻紙には、成績順位と名前が墨で書き出されていました。

私も、自分の名前がどこかにあるのではないかと思って、
初めから順に見ていったのですが、 とうとう最後の所にきても自分の名前を見つけることが出来ないのです。

私は『そんなはずはない』と思って、もう一度見直したのですが、やはり、私の名前は見当たりません。

てっきり先生が私の名前をつけ落としたに違いないと思って職員室に出かけて行き、先生に聞いてみたところ、 先生は「廊下が長くないから、成績の悪い生徒の名前は省略したんだよ」とすまなそうに言うのです。

それまでケンカにあけくれ、野球にあけくれていたわけですから、自分でも決してよく出来るとは思っていなかったのですが、 そんなにまで出来が悪いと思っていませんでしたので、やはりショックを受けました。

私が職員室から廊下に戻ると、女の子達が貼り紙を見ながら肩を寄せ合って、「○○さん、すごいわねぇ」とか 「あの人、普段は出来ないような顔していて、ホントは出来るのねぇ」とか、ささやき合っていました。

負けず嫌いな私は、「よし、今度は勉強してみよう」と心に決めました。私のネウチをはかるモノサシが、運動能力から学力に変わったわけです。

私は、どういう方法で勉強したら必ず百点満点をとることができるのかということを考えてみました。

誰でも習ったすぐ後では、ほぼ百パーセント覚えているのですが、時間がたつにつれて忘れていくわけです。

忘れるということは、記憶に残されていないのではなくて、ただ、思い出す手がかりを失っただけではないかとその時私は思ったのです。

それで、あることを習って、ほかのことに進む時には、必ず前にやったことをすべて思い起こしてから、その次のことに取り組むようにしました。

自分なりに工夫して、今流行りになっているフロー・チャートのようなもの(矢印のついた図表)を作っていきました。

この方法で徹底して勉強したとしますと、百点を取れなければおかしいということになります。

私は、5分休みのときも、昼休みの時も、このフローチャートを眺めることにしました。

また、遠足の時にも、運動会の時にも、このフローチャートをポケットに忍ばせて持って行きました。

その努力の甲斐あってか、まもなく、月1回の校内模擬テストの成績表に自分の名前が出るようになり、 それからは、毎月、三十人ぐらいずつ抜いて、上位に上がっていきました。

そして、最後の模擬テストのときには、とうとう一番になったわけです。

本番のアチーブメント・テストの時は、どの科目も満点を取りましたので、担任の先生からは、「どこの高校を受けてもいい」と言われました。

□ 高校に行く気がしない

しかし、先生からそう保証されたとたんに、どういうわけか、それ以上勉強し続ける気にならなくなってしまったのです。

それで、私は父に「高校へ行く気がしないけれど、行かなくても良いだろうか」と聞くと、 父の答えは、「高校へ行くのは何も勉強するためとは限らない。
友達を作って遊ぶためなんだから、一応行ってみたらどうか」と言うことでした。

遊ぶために高校へ進むと言うことであれば、特別に反対する理由もさし当たってなかったので、私は父のすすめる私立大学の付属高校に進みました。


つづく ・・・



次回は、ほんとうの自己を求めて より
5. 芸術的表現能力による自己評価の時代をお送りいたします。


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