セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 31 号 2008年 6月 15日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
1〜22号 「自分の心に出会える本」より
23号〜  新連載「自己形成学の創造」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

メルマガ 第23号より、セルフカウンセリング創設者である渡辺康麿氏ご自身の自己形成史を紹介していきたいと思います。



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古希記念論文集 「自己形成学の創造」 渡辺康麿著 より抜粋
( vol. 8 )

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ほんとうの自己を求めて
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9.自己評価不安からの解放

□ 大きな発見


私は、今までの自分の生き方を心を落ち着いて振り返ってみたいと思いました。

そうすることで、何かが見えてくるかもしれないと思ったからです。

床の中で、私はさまざまな出来事を一つずつ思い起こしていきました。

記憶の糸をたどっていくうちに、ある一つのことが浮かび上がってきました。

それは、それぞれの時期において同じパターンが繰り返されているということでした。

それぞれの時期において、はじめのうちは、私は、文化活動(芸術的表現や学問的研究や政治的指導や道徳的実践)にひたすら没頭しています。

ところが、そのうちにいつの間にか、私の関心が、 自分自身の能力(芸術的表現能力や学問的研究能力や政治的指導能力や道徳的実践能力)へと、微妙にずれているのです。

そして、私のおもな関心が自分の能力へと完全に移ってしまった時、私はその活動を続けることが出来なくなってしまっているのです。

一体どうして、私の関心が、いつも知らず知らずに活動自体から、自分の文化的な活動能力へと移っていくのだろうかと問うてみました。

そう問うた時、自分の心の奥底深くに、自分自身の存在価値について、いつも不安を抱えていたのだということに気づきました。

そして、その不安にかられて、結局、私は、どの活動をも、自己評価(自分のネウチを確かめること)のための手段として取り入れて、 利用してきたことに気づいたのです。

この発見は、私にとっては大きな衝撃でした。

続いて、今までの私にとって他者の存在はどんな意味を持っていたのだろうかと問うてみました。

私が文化的な活動に没頭している時には、他のことについては、ある意味では無関心でした。

ところが、私の関心が、自分がどれだけのことができるかということに移っていくと同時に、私は落ち着かなくなります。

この不安から、知らず知らずに、私は、他の人たちを、自分を価値あるものとして認めてくれる人として、見るようになっています。

結局のところ、私は他者(他の人々)を自己評価の保証人としてみなし、利用してきたことに気づきました。

この第二の発見は、第一の発見以上に私に大きな衝撃を与えました。

□ 自由になる道

私はこの不安が一体どこから来るかを、はっきり突き止めておきたいと思いました。

私は、今まで、それぞれの時期においてさまざまな価値基準(モノサシ)によって、自分自身の価値を値ぶみしてきました。

小学生時代には、運動能力で、中学生時代には、学力で、高校時代には、芸術的表現能力で、大学生時代には、学問的批判能力で、 プロデューサー時代には、政治的な指導能力で、そして、カウンセラー時代には、道徳的な実践能力で、自分自身の価値を評価してきました。

しかし、いずれの自己評価の試みも、挫折に終わりました。

私たちが、自分の能力に基づいて自分の存在価値を評価しようとする限り、結局、不安に陥らざるを得ないのだということに私は気づかされました。

もし、私たちが何らかの能力に基づいて、自分の価値を評価しようとするならば、 私たちが何かが出来る時には、自分の価値を肯定できても、何かが出来ない時には否定せざるを得なくなります。

また、もし、私たちが自分の能力というモノサシで他の人と比べて自分の価値を評価しようとするならば、 能力において他の人より優れている時は、自分の価値を肯定できても、能力において他の人より劣っている時は、否定せざるを得なくなります。

まとめて言うと、私たちが何らかの能力に基づいて、他者と比べて自分の存在価値を評価するとき、 その評価は二重の意味で相対的にならざるをえないと言ってよいでしょう。

私の不安は、この評価の相対性から来ているのだということが、私の目に明らかになってきました。

私は、更にその自己評価の相対性を根本的に克服して、生きる道はないのかを自分自身に問いかけました。

そして、私が得た答えは、相対的自己評価から自由になる道は、たった二つしかないという答えでした。

一つは、私たちが死ぬ以上、私たちの生存は、最終的には、全く無意味なのだという事実をはっきり見定めて生きる道です。

もう一つは、私たちが生きている以上、私たちの生存に全き意味があるのだと、一瞬一瞬、信じぬいて生きる道です。

もし、なお私に生命が与えられるなら、後者の道に自分の全てを賭けて生きようと、私は決心しました。

まずは、自分自身のために、そして、自分自身の存在価値を認めることが出来ずに悩んでいる、全ての人たちのために――。

 この時の私の経験から、自己形成史分析は生まれてきたのです。


おわり



次回は、セルフ・カウンセリングの方法 より
ケース・スタディ(体験談)をお送りいたします。


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