セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 33 号 2008年 7月 15日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
1〜22号 「自分の心に出会える本」より
23号〜  新連載「自己形成学の創造」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

第32号より、セルフカウンセリングのプログラムに取り組み、新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

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「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 2 )

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苦手な人とうまくつきあう
ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 1 ー
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タイトル「アイツと一緒に働きたくない」 [男性・33歳]

        (ケーススタディ1ー後半)

前号からの続きですので、バックナンバー32号から お読みいただくとわかりやすくなっています。

【記述による発見】

☆★私は何を怒っていたのだろう★☆

記述を終わって、山本さんに対する自分の気持ちの流れを追ってみました。
〈さっき係長が分担を決めたばかりだろう。
なぜ、そのときにやれませんと言えないんだ。
責任逃れをしようとしているな。
まあいいか、引き受けてやるか〉
〈何だ。
プランA2のほうを先にやるべきだろう。
おれにA3の仕事を押しつけて、A2の仕事まで誰かにやらせようというのか。わがままな奴め〉
〈仕事をおれに押しつけておいて、無理だなんて言わせないぞ。
お前が上司ではないだろう。
命令権はないぞ。勝手な奴だ!〉
〈おれが、すいませんとかお願いします、なんて言う必要はなかった。
腹の虫が治まらない〉
〈わかってないのはあんたでしょう! 話をするのも嫌だ!〉
これらの記述を読み直してみると、私は山本さんに対して、 係長が決めたことを守ってほしい、自分の仕事に責任をもってほしい、 任せた仕事は初めから終わりまで任せてほしい、というような欲求を抱いていることがわかりました。
係長に対しては、こんな記述があります。
〈係長は、山本さんにきちんと言えばいいじゃないか。
山本さんにやらせればいいものを、何でおれがやらなきゃいけないんだ。
しっかりしろよ〉
〈簡単だと言うのなら、係長が割り振ったとおりに山本さんにやらせたらいいじゃないか。
田中さんが担当になれば、結局、おれが手伝わなくてはならなくなる〉
こうした記述から、私は係長に対しても、しっかりしてほしいと怒っているのがわかります。

☆★係長に何を望んでいたのか★☆

しかし、なぜ山本さんに対して怒っていながら、自分のことは自分でやってくださいと、 最後まで言わなかったのだろうと疑問になりました。
また、係長に対して抱いた〈しっかりしろよ!〉ということの内容は何だったのだろうかと思いました。
そこで、もう一度、記述を読んでみました。
〈しっかりしろよ!〉という思いの後、「すいませんが、断りの電話をお願いします」と言っています。
ここに心のセリフを入れてみました。
〈しっかりしろよ! おれを指名してくれよな。
何だ、係長は山本さんのほうを向いているじゃないか。
課長がいないときはおれに頼んでおいて、課長が来たら山本さんにふって!
いったい何を考えているんだ!
課長の手前、自分が出しゃばるわけにいかないだろう。
係長が言ってくれればいいのに。
課長の手前、格好悪いじゃないか。
課長に信用がないと思われてしまったじゃないか。
悔しい。しかし、ここはけじめをつけて、譲ったことをはっきり課長にわかってもらいたい〉という心のセリフになりました。
表現してみて初めて、これは山本さんに対する恨みというよりは、課長に気に入られたいという自分の欲求が満たされなかったために、 係長と山本さんを恨んでいたということなのだとわかりました。
係長や課長に認められたいために、山本さんをライバル視していたのだと気づきました。
これは少し、自分にとっては嫌な気づきでした。
自分が一人相撲をとっていたということですから。
しかも軽蔑している相手をライバル視するなんて情けない、とも思いました。
ですが、自分の心のセリフを何度も読んで、自分の気持ちを受け止めたとき、 つまり自分がそういう気持ちを抱いていたんだと認めきったとき、気持ちが落ち着いてきました。
自分一人で山本さんをライバルとしていたのだとわかったとき、 山本さんの言葉が、自分に対しては敵意などないことが感じられました。
山本さんをやりにくい人だと感じたのは、山本さんをライバル視したことから生じたのだと思います。

☆★冷静に相手を評価してみると・・・・・・★☆

この研究の後、山本さんと仕事をしていたときのことです。
G社へ電話を入れている山本さんが「私が担当のときはこのままでいけると思ったのですが、 会社の都合で担当が私ではなくなったものですから、大変申しわけありません。
今後ともよろしくお願いします。
はい。
次の担当者は羽田と言うものですが、羽田はまだ今回の担当になって間がないものですから力がおよびませんで。
大変申しわけありません。
改めて伺いましてご挨拶いたします」と言っていました。
今までのいきさつはいきさつとして、改めて冷静に山本さんを見てみると、山本さんなりに取引先やまわりに気をつかっていることがわかりました。
まだ不愉快なところはありますが、これからは違った態度で接することができると思います。

ケーススタディ1おわり

次回は、ケーススタディ2「責任を押し付ける勝手な先輩」を2回に渡ってお送りいたします。

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