セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 38 号 2008年 10月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。

楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
   1〜22号   「自分の心に出会える本」より
   23号〜    「自己形成学の創造」より
   32号〜 新連載「セルフ・カウンセリングの方法」より

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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第32号より、セルフ・カウンセリングのプログラムに取り組み、 新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

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「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 7 )

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ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 4 ー
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☆★誰でも自分の過去にとらわれている★☆

私達は、よく自分の所属しているところを『うち』と言い、相手が所属しているところを『おたく』と言ったりします。
『うち』『おたく』という言葉によく現われているように、自分の家(うち)、つまり、同じ組織に属していれば気心が知れているし、同じ考え方をするもの、  というような発想が私たちの中には無自覚的にあるようです。
そのため、自分ひとり違う考え方をしてはいけないような気がしたり、話さなくても相手は察してくれるのが当たり前、 というようについ思い込んだりしてしまいます。
人間関係のさまざまな問題は、そんなところから起こってくるようです。
同じ職場の人であっても、それぞれに異なった成育の歴史を背負っています。
ということは、それぞれの経験の違いから、価値観、欲求も異なって形成されているということです。
そこから感じ方、解釈、そして言動の違いが生まれてきます。
そうしたいろいろな人たちが集まり、同じ目的に向かって、ときにはチームを組んで仕事をするのですから、いろいろな誤解や問題が起きるのは当たり前です。
よく、『ほうれんそうが大事』と言われます。
報告、連絡、相談をこまめにしていれば、仕事も順調に運ぶということです。
けれども現実には、自分の仕事に没頭しはじめると、コミュニケーションをとるゆとりがなくなります。
まして忙しくなると、最低限の言葉しか交わさなくなるということも起こります。
そして、ますます私たちは、自分の過去の思い込みにとらわれたままの言動をくり返してしまいます。
そんなとき、例えば仕事上のトラブルが起こると、強気でやってきた人は、うまくいかないのは相手のせいだとして、 相手を攻撃することでうまくいくようにします。
弱気の人は、自分のせいでうまくいかないのだと、自分が犠牲になってひとり仕事を抱え込むことで対処しようとします。
いずれの場合も、仕事の問題も人間関係の問題も、回復するどころか、ますますうまくいかなくなります。
このようなとき、ちょっと立ち止ってみましょう。
ちょっと立ち止まって、自分が今抱いているありのままの気持ちを理解できると、落ち着きます。
自分の気持ちが落ち着くと、相手の気持ちや仕事の状況をリアルに把握するゆとりが生まれます。
相手と自分の食い違いがリアルに把握できたところから、初めて創造的な知恵が浮かぶのです。

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タイトル 「何で私のことをいじめるの」   [女性・22歳]
          ( ケーススタディ4 − 前半 )

【研究動機@】

私は、大学時代には、どんな人とも気持ちの交流ができていたと思っていました。
部活の部長もしていましたので、人間関係ではそれなりに何でも対応できると、自信もありました。
ですから、自分で気に入った会社に就職でき、さあ頑張るぞ! という思いで配属先に行きました。
そこの部長も主任も大変温厚な方で、ラッキーだと思いました。
ところで、私の会社では、新人全体の研修が終わった後、先輩社員と一対一のペアになっての研修が行われています。
配属先での仕事の内容や電話の対応のしかたなど、決められた先輩について習うことになっています。
私とペアになった先輩は、三年前に私たちの課に配属になった人で、29歳の女性です。
仕事に対してはテキパキとしていて、有能なキャリアウーマンという印象がありました。
この先輩に、私は、どうしてかわからないのですが、いじめられているのです。
他の人に対するときと、私に対するときの先輩の態度が違っているように思えます。
いつも私に対しては不機嫌で、嫌味なことを言うのです。
それで最近は、会社に行くと思うと気持ちが重く、お腹が痛くなってしまうのです。
どうしたらいいかと悩んでいるときに、カルチャーセンターでセルフ・カウンセリングに出会い、やってみることにしました。
まず私は、先輩を嫌だと思い始めた頃のことを書いてみました。

【場面説明】

日時: 6月の中頃
場所: パソコンのそば
登場人物:私(22歳) 白木さん(女性、29歳。ペアの先輩) 
     桜田さん(今月末に退職予定で、私はその人の仕事を引き継ぐことになっている)

【状況説明】

終業時刻を過ぎて間もなくのこと。
白木さんは自分の仕事をしていた。
私はパソコンをしていたが、途中でわからなくなってしまった。
私はその日は、華道部の活動があり、なるべく早く退室したかった。

【場面記述@】

私は、パソコンをしていた。

私は〈えっ、どうしよう。わからない。
あー、桜田さんは帰ってしまったし。
しかたない、ちょっと白木さんに聞いてみようかな〉と思った。

私は白木さんに「すいません。
この資料を入力しているんですが、ちょっとだけパソコン教えていただけませんか?」と言った。

白木さんはパソコンの前に来た。

私は、わからなくなったところを、簡単に説明した。

私は〈簡単に解決できるといいな〉と思った。

白木さんは「この機能を使えばいいんじゃない」と言った。

私は「えっ? わからないんですけど」と言った。

白木さんは、説明をしながら、キーボードをたたいた。

私は〈ぜんぜんわからないよお。
展開が早すぎて、私にはついていけない〉と思った。

白木さんはキーボードをたたいていた。

私は〈何だか、むつかしいことのようだから、桜田さんに聞いたほうがよさそうだな。
白木さんの帰るのが遅くなっても悪いし、私も華道部があるし〉と思った。

私は白木さんに「やっぱり、あした桜田さんに聞いてみます。
何か私、よくわかっていないし」と言った。

私は〈白木さんの説明では理解できないととられたら、どうしよう〉と思った。

白木さんは「明日は、また別のことを桜田さんに教えてもらうんでしょう。
桜田さんはもうすぐ退職されるし、時間がもったいないじゃない。
それに、私はマニュアルを見てやり方を覚えたのよ」と言った。

 

私は〈どうして急にそんなことを私に言うの。
まるで、私の頭が悪いって言ってるみたいじゃない。
マンツーマン指導の先輩なんだから、もっとやさしく教えてくれてもいいのに。
機械には向き不向きがあるんだし。
この人、できない人間の気持ちがまったくわからないんだわ。
桜田さんだったら、私にもわかるように言ってくれるのに。
もう、自分でやるからいいわ〉と思った。

 

私は「でも帰る時間が遅くなったら白木さんに悪いですし。
私も華道部があるので」と言った。

白木さんは「華道部に行ってもいいよ。
あとは、私やっておくから」と言った。

私は〈そんなこと言われたら、行けるわけないじゃない。
どうして嫌味なことを言うんだろう。
でも、先輩を立てなくちゃ〉と思った。

私は「それじゃ、白木さんに申しわけないから」と言った。

白木さんは「行きたいんでしょ。
行っていいって言ってるじゃない」と言った。

私は〈先輩に仕事させて、華道部へ行けるはずないじゃない。
明日にしようってどうして言ってくれないのだろう〉と思った。

 

私は「いいです。
明日やります」と言った。

白木さんはキーボードをたたいていた。

私は〈なんて意地悪なんだろう。
私がパソコンわからないからって。
仕事を明日に回すこともさせないで。
華道部にも行かれない〉と思った。
私の目が涙でいっぱいになってきた。

白木さんは「えっ?
まさか泣いてるの?
泣かないでよ」と言った。

私は「パソコン苦手なんです」と言った。

私は〈白木さんは、あきれたような顔をしているわ。
あなたが私を泣かせたのに。
どうしてこんな目に遭わなきゃならないの〉と思った。

【記述による発見】

私は、パソコンに対して、白木さんに劣等感をもちながらも、 頭が悪いからできないのではないと、密かに自分の能力には優越感をもっていたようです。
つまり、白木さんと張り合っていることがわかりました。
それから、桜田さんと比べて、白木さんの教え方が悪いと思っています。
その奥には、自分がパソコンができないことを認めたくないという気持ちがあることに気づいてきました。
大学のときは、何でも人より優れていたという気持ちが根底にあったのかもしれません。
それで白木さんと接するとき、劣等感と優越感が背中合わせになっていたようです。
そして、もう一度記述を読んでみて気づいたことですが、私は、白木さんに頼っているのがわかりました。
もっとやさしく教えてくれてもいいのにとか、明日でいいって言ってくれたらいいのに、というようにです。
でも反面、素直に、「じゃ、後はよろしく」と言えなかったのは、やはり先輩によく思われたいという気持ちがあったからだと思います。
相手の欄を読んでみると、おそらく白木さんは、残業になることをまったく厭わなかったのだと思います。
自分のペアである後輩の仕事を、しっかりやっておきたいという気持ちのほうが強かったのかもしれません。
意地悪というより、白木さんは、責任感からやっていたことかもしれないと思いました。
『華道部へ行っていい』と言ったのは、白木さんの正直な気持ちで、私のために気をつかっている言葉だったのではないか、という気がしてきました。

【研究動機A】

頭では白木さんは意地悪でないとわかっているのですが、その後も、白木さんを恐れる気持ちがつづいていました。
その恐れる気持ちがどこからくるのか、原因を知りたいと思い、もう一度記述してみることにしました。

以下、次号(ケーススタディ4ー後半)に つづく・・・

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