セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第 61 号 2009年 9月 15日
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

みなさん、こんにちは。
「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。
みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。
私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。


連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
   1〜22号   「自分の心に出会える本」より
   23号〜    「自己形成学の創造」より
   32号〜 新連載「セルフ・カウンセリングの方法」より



**********************************

人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。


第32号より、セルフ・カウンセリングのプログラムに取り組み、 新たな自己発見をした方々の、体験談を紹介していきます。

*****************************
「セルフ・カウンセリングの方法」 渡辺康麿著 より抜粋
(vol . 30 )


ー セルフ・カウンセリング ケーススタディ 15 ー


タイトル 「高校生の息子との対立」〔男性・46歳〕

(ケーススタディ15 − 後半)

前号からの続きですので、バックナンバー60号からお読みいただくとわかりやすくなっています。

【場面記述を読んで】

☆★☆やはり子供から逃げていた☆★☆

私は、会社では社員教育に自信があるほうでした。
同僚や上司からも、また後輩からも信頼されていると自信をもっていました。
上司からは、「君に教育してもらえば安心だ」と言われてきました。
部下からは、「穏やかに話されると、何となく納得してやる気になってしまう」とか、「信頼されていると思うと頑張ってしまう」とかいった言葉をしばしば聞いていました。
自分自身でも、いつの間にか自分は人を引きつけ、育てる力があるのだという思いを抱いていました。
ですから相手と対立するような場面でも、落ち着いて対処してきたと自分では思っていました。
ところが、息子に対しているときには、まったく違っていました。
〈逃げようとしているな〉
〈逃げだな〉
〈もう少し穏やかに話すつもりだったのに。
怒らせちゃまずいな。
しかし腹が立つ。
でも、ここで逃がしたらおしまいだ。
穏やかに言わなきゃあ〉
私には、息子が逃げようとしているように感じられたのです。
その息子を何とかして引き止めようとする気持ちが働きました。
その背後には、逃がしたら妻の信用をなくすのではないかという思いがあったことが見えてきました。
この場面で初めは、〈ちょっとは気が引けているのかな。
悪いと思っているようだ〉というように、息子の気持ちをしっかり汲んでいたのです。
けれど酒の匂いをさせながら、ぜんぜん飲んでないと言い張る息子に私は腹を立てたのです。
その後、息子の言動はこのようでした。
「別に」
ちらっと私の顔を横目で見た。
「うるさいなあ。俺の自由だろう」
「俺の自由だろう。誰を選ぼうが俺の人生だ」
「養ってくれとは言ってない!自分で勝手に生んだんだろう!嫌なら出て行く!」
この息子の言葉につられて、私の怒りがどんどんエスカレートしていることがわかりました。
『売り言葉に買い言葉』で極端な対立へとエスカレートしています。
そして、自分が妻と対立したのも、息子のせいだと思っていることもわかりました。
ここまで自分の心の流れを見てきて、私には妻に頼まれたから仕方なしにやっているという意識があったのだと気づきました。
息子の気持ちを汲もうとか、息子の相談に乗ろうとか、息子と本気で関わろうという気持ちはあまりなかったようです。
むしろ、妻から否定されたくないという気持ちがあっただけなのだ、ということが見えてきました。
初めから逃げ腰だったのは、息子ではなく自分だったのではないかと気づきました。
この気づきを心に留めて、もう一度、その夜のことを思い出しながら記述を読んでみました。
すると息子は、父親が自分に注意するために待っていたとは思ってもいなかったのではないかと思えてきました。
というのは、息子は悪気もなく入ってきて、表情も変えずに出て行こうとしたのですから。
いつも注意するのは、私の役目ではなかったのですから。

☆★☆子育ては妻の問題と思っていた☆★☆

部下たちに関わるとき、私は、いつも心がけていることがあります。
それは、同等の人間としてつきあうということです。
先輩後輩とか上司部下とかの関係ではなく、人間対人間として関わろうという気持ちです。
この気持ちを息子との関わりでは、なぜ、なくしてしまったのだろうかと、思い巡らせてみました。
息子に注意をしてほしいと妻に頼まれたとき、息子はどうしようもない奴だ、という先入観が私の心にあったのだと思います。
つまり、はじめから息子に対して、否定的な評価を下していたのです。
自分を上に置き、息子を下に置いていたと言ってもいいでしょう。
つまり、最初から対等な関係ではなくなっていたのです。
また、私の目に息子が逃げているように見えたのは、息子は悪いことをしているのだから、きっと逃げ腰になるだろうと思い込んでいたからではないでしょうか。
洞察をして、息子に対する私の感情を見てみると、はじめから否定的感情が出てきます。
息子に対する私の欲求を見ると、これ以上、妻を困らせないでほしいという欲求が繰り返し出てきています。
はからずも自分の問題ではなく、あくまでも妻の問題としてとらえていたことがわかってしまい、自分でも苦笑しています。
これでは妻から、『あなたはずるい、子育てから逃げている』と言われても仕方ないなと思いました。

☆★☆大人同士で話そうじゃないか☆★☆

研究をして、私は、自分の気持ちの整理がついたように感じました。
妻には、僕が何とかするから少し待て、と言っておきました。
しばらくして私は、息子の話をちゃんと聞いてみようという気持ちになりました。
妻に頼まれて仕方なしに、という逃げ腰の気持ちではなく、本気で関わってみようという気持ちになったのです。
一か月ぐらいたったある夜、私は息子を行きつけのバーに誘いました。
会社の新入社員や転勤してきた者を紹介するときと同じセリフで、マスターに『息子の達也です。 立ち寄ったら、一度目は僕のツケで振る舞ってやってください』と紹介しました。
また、たまたま居合わせた会社の同僚にも紹介しました。
息子は、どの人にも一人前の大人として話しかけられていました。
ひと隅に陣取った私たちは、飲みながらゆっくり話しあったのです。
導入はこうでした。
「この間は腹を立ててしまって悪かったな。
お母さんに頼まれたという意識で、僕自身逃げ腰だったんだ。
今日は来てくれてほんとうに嬉しい。
達也とこうして一緒に飲めるようになったことも嬉しいよ。
男同士、大人同士として君の話も聞きたいと思ったんだ。
君が誰とつきあうのも自由だと思っている。
君の人生は君のものだと心から思っている。
僕としては君の気持ちを理解したい。
僕の気持ちもまた、君に理解してもらいたい。
僕と君とは、これからも長いつきあいをすることになるだろう。
話しあえる人間同士になりたいと思っているんだ」
息子は、一緒に来たときから、私が何か話したいのだなということを察していたようでした。
私は、ああしたほうがいいとか、こうしたらいいというような示唆はしませんでした。
そのことが大変よかったようです。
息子は素直に彼女のことについても話してくれました。
グループ同士で交際しているのだということもわかりました。
息子が大学に行きたいという気持ちを抱いていることも伝わってきました。
私は、息子の話を聞いているだけでした。
けれども、息子は自分のことは自分で判断していけるのだなと実感できました。
その私の気持ちを息子に伝えました。
今後は息子を信頼して見守っていこうと思っています。
妻にもことの成り行きを話しました。
私が息子に対して全面的な関心を示し、行動に出たことで、妻は安心感を抱いたようです。

ケーススタディ 15 おわり

次回は、「自分って何だろう」
  ― 現代日本人の自己形成 ― 
をお送りいたします。

**********************************

【閉じる】


Copyright©セルフ・カウンセリング学会/渡辺康麿
「セルフ・カウンセリング®」は登録商標です。