セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第 121 号 2012年 3月 15日
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

みなさん、こんにちは。
「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。
みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。
私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。


連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜    「自分の心に出会える本」より
 23号〜    「自己形成学の創造」より
 32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」より
 62号〜 新連載「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」より



*********************************

人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。


*****************************
「自分って何だろう 〜現代日本人の自己形成〜」

渡辺康麿著 より抜粋

(vol . 60)


子どもたちのSOS
ー いじめ ー


□3 実践報告□ つづき

☆★☆ 家庭で ― 父親 ☆★☆

仕事にのみ関心が集中しているお父さんは、ともすると子育てはお母さんに任せきりになりがちです。
「ボク稼ぐ人、キミ育てる人」というように、はっきりと父親と母親の役割が分かれてしまうことも、しばしばです。
しかし、日本のお父さんは、子どものことに決して関心がないわけではありません。
ただ、その関心は、精神的な成長という家庭に向かわず、学業成績という結果にのみ向かってしまいがちです。
二人の子どもを持つお母さんは、お父さんに子どもの成長に関心を持ってもらうために、どうしたらよいかと考えました。
そして、自分が書いた子育ての記録をお父さんに読んでもらうことにしました。
というのは、そのお母さんは、今まで自己形成史の会で、自分と子どもとのかかわりを記述してきたからです。
以下は、私とそのお母さんの会話です。
「場面記述を主人の枕元に置いたんです。
「暇な時に読んでみてください」って、添え書きして・・・。
会社から帰ってくると、主人が鞄の中から私の場面記述を取り出して、「電車の中で読んでみたよ。
お前もなかなか大変だね」と言って、返してくれたんです。
主人から、自分の子育ての苦労が認められたような気がして、とても幸せな気分になました。
次の日は、私の子どもへの手出しや口出しも、ふだんよりずっと少なくてすんだように思います。
二人の子どもにも、主人や私とのかかわりを書いてもらいました。
私たち親が子どもの目にはどのように映っているのかなと思って・・・。
それも、朝、会社へ出かける主人に手渡しました。
「うちの子たちが書いたものなの」と言って・・・。
その日、主人はいつもより早く帰ってきました。
お茶を飲みながら、主人が「うちの子もずいぶんオトナになったな。
これからは、なるべく子どもに任せてやらせてみるといいと思うよ。
会社でも部下にはある程度任せたほうがやる気をおこすからね」と言うんですよ。」
「そうですか。
よかったですね。
場面記述は、自己反省の方法として利用することもできますが、ご自分の気持ちを最も効果的に伝達する方法として活用することもできるんですよ。」
「今、私たちのグループでは、自己形成史に取り組んでいるんですよ。
どうして、自分たちがこういう子育てをしてきたのかをつきとめたいと思って・・・・。
それに、子育てが終ってからも、自己形成史は続くわけですからね。
この間、やっと書きあげた自己形成史を中二の長女に読んでもらったんです。
長女が「今まで、お母さんがいつも、勉強しなさい、勉強しなさいって言うので、すごくイヤだと思ってきたけれど、 お母さんの気持ちも、これを読んではじめてわかるような気がしたわ。
お母さんは小さい頃勉強したかったのに、できなくて、くやしかったので、私にさせたいと思っているのね。
でも、お母さんと私とはやっぱりちがうのよ」と言うんです。
それから、主人にも読んでもらったんです。
主人は、「きみの子育ては、きみのお袋さんの子育ての仕方とそっくりだね。
もっとも、きみにとってそれがただ一つの経験なんだから、当然のことだけど・・・・」と言ったんです。
私は、何でも上からおさえつけるような言い方をする母をとても嫌だと思っていたんです。
その母のやり方に似ていると指摘されて、びっくりしました。
機会のあるごとに、私も、主人の生い立ちを聞いてみることにしました。
それで、主人の考え方が前よりもずっとよくわかるようになりました。
折にふれて子どもたちにもお父さんの生い立ちについて話してあげると、子どもたちもとても興味を持って耳を傾けてくれるんです。」
このお母さんは、仕事で忙しいお父さんとお子さんの間に立って、心の交流をはかる役目を果たしている言ってよいでしょう。
時々、子育てを終ったお母さんたちから、よくこんな声を聞きます。
「もっと早く先生と出会っていればよかったんですけど・・・・。
今ではもう遅すぎますよ。
本当は、子どもが生まれる前に、一度、自分の自己形成史をふりかえっておけば、一番いいですね。」
私も、そのお母さんたちの声に同感でしたので、未来のお母さんたち(妊娠中の女性)のための家庭教育学級で、呼びかけてみました。
半年たって、一人の若い未来のお母さんから、思いがけずお手紙を頂きました。
そのお手紙の内容の一部を紹介しましょう。
「身体が思うように動かない今がチャンスかもしれないと思って、思いきって、自分の生い立ちをふりかえってみました。
そして、実に多くの発見をしました。
子どもであった私と母の間に、どんなにくい違いがあったかがよくわかりました。
子どもにとって、どういう母親が最も望ましい母親なのかを真剣に考えました。
考えぬいた末、私は、いつでも子どもの気持ち(心)をくみ取ってあげることのできる母親になろうと心に決めました。」

つづく・・・

次回は「地域で ―私の自宅での『教育相談会』」をお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに!

**********************************

【閉じる】


Copyright©セルフ・カウンセリング学会/渡辺康麿
「セルフ・カウンセリング®」は登録商標です。