セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 134 号 2012年 10月 1日
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みなさん、こんにちは。
「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。
みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?
これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。
私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。


連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜    「自分の心に出会える本」より
 23号〜    「自己形成学の創造」より
 32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」より
 62号〜 新連載「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」より



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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。
そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいうその人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探求の方法が基礎になっています。

☆★☆セルフ・カウンセリングとは?☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。
家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。
テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。
もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。
自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。
まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。
そして、相手の気持ちがわかります。
そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。
人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。


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「自分って何だろう 〜現代日本人の自己形成〜」

渡辺康麿著 より抜粋

(vol . 73)


子どもたちのSOS
ー いじめ ー


□むすび”自分づくり”への新しい一歩□
― 自己形成史分析のめざすもの ―

☆★☆ おわりに ☆★☆ その1

日本が敗戦を迎えたのは、私が小学校の時でした。
戦争中、私が習った小学校の先生は、国のために死ぬことが最も価値ある生き方だ、と私たちに説いていました。
ところが、天皇の玉音放送があって、日本はアメリカに無条件降伏することになりました。
そして、アメリカ軍の総司令官のマッカーサー元帥が厚木の飛行場に降り立ちました。
その翌日からです。
その小学校の先生は、もう、国のために、そして天皇陛下のために生きるということは、全く言わなくなりました。
その代わりに今度は、民衆のために生きるべきであると説くようになったのです。
私はその先生に対して、怒るよりも、むしろ驚きを覚えました。
私の内に「どうして、先生はそんなにあっさりと、自分の信じていることを変えられるのだろうか。
ひょっとしたら、先生は天皇も民衆も、本当に信じていないのではないだろうか。
とすると、先生が本当に信じているものは、いったい何なのだろうか」という疑問がわいてきたのです。
このような変化は、この先生だけに限られませんでした。
ほとんどの日本人が、戦前の古い生き方を何の苦悩もなしにいとも簡単に捨て、アメリカから入ってきた新しい生き方を受け入れていったのです。
それから二十数年たって、私は、原始キリスト教の成立について研究するために、ドイツに渡りました。
ある時、神学部のスタッフの人たち、すなわち、教授や準教授や講師や助手の人たちと話し合っていました。
一人の若い助手が、不意に私に尋ねました。
「ところで、渡辺さん、日本人はどういう宗教を信じているんですか」と・・・。
私は、とっさに答えに窮しました。
もちろん、相手は、私に意地悪をするつもりで質問したわけではありません。
私は、宗教を研究しにきているわけですから、彼は私が、日本人の宗教についてよく知っていると思ったのでしょう。
私は、ちょっと困ったので、冗談めかして「そうですね。
私たち日本人は、ふつう、子どもが三歳や五歳や七歳になると、子どもをつれてよくお宮参りをします。
けれども、この頃、日本の若い人たちは、神道方式よりもむしろキリスト教方式で結婚式をあげることを好みます。
けれども、いよいよ死ぬという時には、たいていの日本人は、お寺でお葬式をあげます。」と、笑いながら言ったのです。
ところが、聞いているスタッフの人たちは、その私の話をニコリともしないで聞いていました。
私は、いささか当てがはずれて、驚きました。
そして、最初に私に問いかけた若い助手は英語で、こうつぶやいたのです。
「イッツ、クレイジー」と・・・。
これを日本語に訳せば、狂気の沙汰だ、ということになるのではないでしょうか。
この若い助手のつぶやきは私の胸に残りました。

つづく・・・

次回は「おわりに」つづきをお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに!

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