セルフ・カウンセリング 自分の心に出会えるメルマガ |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ セルフ・カウンセリング ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪ ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 第 301 号 2019年 9月 15日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ |
みなさん、こんにちは。 「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。 みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか? これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。 私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。 楽しくお読みいただけたら幸いです。 |
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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。 1号〜「自分の心に出会える本」 23号〜「自己形成学の創造」 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」 136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜「自分を見つける心理分析」 286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」 |
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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。 そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。 自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。 セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。 ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆ セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。 家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。 テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。 もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。専門知識も必要ありません。 自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。 まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。 その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。 して、相手の気持ちがわかります。 そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。 人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。 |
********************************* 「避けられない苦手な人とつきあう法」 渡辺康麿著 より抜粋 ( vol . 16 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ― 第二章 ― 避けられない職場の人間関係 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ー 介護者 → 患者 ー ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ |
岡村よし江[寮母・50代女性] 【研究動機】 ☆★☆自分の対応に疑問を感じた☆★☆ 私は、相手の言うことを、ありのままに聞いているだろうか、という疑問に思うことがあります。 そして、相手の言いたいことを受けとめて、相手が求めているような対応をしているのだろうか、ということも疑問に思います。 さらには、自分が見たことや聞いたことを、 人にありのままにつたえているだろうか、自分では気づかずに、人に迷惑をかけていないだろうか・・・と、次々に疑問が起こってきます。 私が、どんな聞き方や伝え方をしているのかを、ふりかえってみたいと思い、職場(特別養護老人ホーム)での場面を記述しました。 自分の聞き方や伝え方の特徴を知ることによって、誤解のないコミュニケーションをとれるようにしたいと思ったのです。 そして、私にとって、苦手な存在である入所者のAさんや、職場の人たち(寮母)とのかかわりも見つめていきたいと思いました。 ☆★☆苦手なAさんに呼び止められて☆★☆ Aさんは、日常生活の動作のほとんどに介助が必要です。 以前、排便後の介助をしている時、私は〈ウォシュレットなら、自分でできるから良いだろうなぁ〉と思いました。 それをAさんに言ったところ、介助することが嫌で言ったように誤解されてしまいました。 その後も、Aさんと私の間に何度か気持ちの食い違いがありました。 Aさんは、私にとって次第に苦手な存在になっていきました。 今では、必要最低限の会話をするだけになっています。 そのAさんに呼び止められました。 【場面記述】 私は、寮母室に向かって歩いていた。 Aさんが、車椅子でやってきた。 私は〈Aさん、食事に来たったんやなぁ。 いつもやけど、嫌そうな顔しとってやなぁ 気づかぬふりして行こう〉と思った。 Aさんは「岡村さん」と言った。 私は〈あれっ、なんで呼んでんやろ〉と思った。 私は「はい」と言った。 Aさんは、車椅子から私を見上げていた。 Aさんは「話がある」と言った。 私は〈Aさんの話ってなんやろ。さわらぬ神にたたりなし、と避けているので、態度が悪いと小言を言うてんやろか? 嫌な予感がするなぁ〉と思った。 私は「私に話があるんやったら、恐いことですか?」と言った。 Aさんは「まぁええから、そこに座って」と言った。 Aさんは、近くにある椅子を体で示した。 私は〈何が言いたいんやろ。嫌やなぁ。 嫌でも冷静に聞かんと失礼になる。落ち着こう。 それにしても、相変わらず嫌そうな顔しとってやなぁ〉と思った。 Aさんは「岡村さんは、寮母主任やろ?」と言った。 私は〈何が言いたいんやろ〉と思った。 私は「一応そうですけど」と言った。 Aさんは「寮母主任なら、寮母を指導する立場にある」と言った。 私は〈そらまあそうだけど、それがなかなかできないのや。 ほんまに何が言いたいのやろ〉と思った。 私は「そうですけど」と言った。 Aさんは「私はこんな身体で、寮母さんの手を借りないと、何もできへん」と言った。 私は〈前からよく解っていることやのに、何が言いたいんやろ〉と思った。 私は「はぁ」と言った。 Aさんは「今日、洗面所の掃除をしてくれたあと、動かしたものが元の場所に戻っていなかった」と言った。 私は〈今日の掃除のことやったわ。 私の態度が悪いと言われへんで良かった。 今日の掃除はTさんやなぁ〉と思った。 Aさんは「そやから、お茶を飲みたくても飲まれへんし、掃除したあと、元の状態に戻すのは、介護の原則やろ」と言った。 私は〈Tさん、元に戻すの忘れたったんやろか? お茶が飲みたいのに、飲めないのは困るやろなぁ。 必ず元に戻すよう、学校で習ったなぁ。 Aさん、介護の原則やて、よう知っとってやなぁ〉と思った。 私は「元に戻すよう気をつけているんですけど、すみません」と言った。 Aさんは「その後、K寮母が部屋に来たので、掃除した人に行ってほしい、と頼んだら、 K寮母は『私、そんなこと、よう言いません』と言って、そのままにして出ていった」と言った。 私は〈Kさん、えらいこと言うてやなぁ。 すみません言うて、元の位置に戻してくれたらすぐやのに。 勝ち気な人で、何でもハキハキ言うてやのに、私には言いにくかったんやろか? ひとこと言うてくれたら、Aさんにこんなに怒られずに済んだのに>と思った。 Aさんは「それから2時間半待っていたけど、誰も来てくれなかった」と言った。 私は〈Aさんの腹立たしい気持ち、分かるわ。 それにしてもAさん、じっと待っとったんやろか? 暗い性格やなぁ〉と思った。 私は、居室でじっと待っているAさんの姿を想像した。 私は〈とにかく元の状態に戻そう。 でも、Aさんは、掃除した人に直してもらわないと、私が直したのでは気にいらんやろなぁ〉と思った。 私は「すみません。掃除した人に言って直してもらいます」と言った。 Aさんは「はぁ」と言った。 〜 (後略) 〜 【記述による発見】 ☆★☆落ち着かない思いの奥にあったもの☆★☆ 私は、研究動機や状況説明のなかでも“苦手なAさん”と書いています。 どうしていつまでも、Aさんに苦手意識を持っているのかを知りたいと思い、洞察で私の思いを取り出してみました。 私からAさんにたいしての感情は、否定感・嫌だなという感じ・うんざり・不満などが取り出せました。 私から私の感情は、不安・後ろめたい感じ・心配などでした。 これらの感情は、以前の私とAさんとのかかわりから、ずっとつながっているのだと分かりました。 以下、次号(後半)へつづく・・・ ・・★・・ 編集後記 ・・★・・ 夏の暑さと蝉の声から秋の涼しさと虫の声に変わり朝晩の風に秋を感じ、季節の変化を感じています。 気温の変化、空気の変化、景色の変化とともに、気持ちも変化しているように感じます。 身体を休め、静かなひとときこのような機会に、自分を振り返ってみると、今までと違った景色が見えてくるかもしれません。 日々の生活の変化の中で何を大切にしていくか、考えながら生活したいと思います。 目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、息を抜く時間を大切にしたいものです。 皆さまとご一緒に考える機会となれば、嬉しく思います。 ご一緒に考えてまいりましょう。 次回を、どうぞ、お楽しみに! |
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