セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 302 号 2019年 10月 1日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?

これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜「自分の心に出会える本」
 23号〜「自己形成学の創造」
 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」
 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」
136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」
176号〜「自分を見つける心理分析」
286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。

そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。


☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆


セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。

家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。

テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。

もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。

自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。

まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。

して、相手の気持ちがわかります。

そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。

人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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「避けられない苦手な人とつきあう法」
渡辺康麿著  より抜粋
( vol . 17 )
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― 第二章 ―
避けられない職場の人間関係
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ー 介護者 → 患者 ー
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岡村よし江[寮母・50代女性]

前号からの続きですので、 バックナンバー301号からお読みいただくとわかりやすくなっています。

【記述による発見】

☆★☆落ち着かない思いの奥にあったもの☆★☆

私は、研究動機や状況説明のなかでも“苦手なAさん”と書いています。
どうしていつまでも、Aさんに苦手意識を持っているのかを知りたいと思い、洞察で私の思いを取り出してみました。
私からAさんにたいしての感情は、否定感・嫌だなという感じ・うんざり・不満などが取り出せました。
私から私の感情は、不安・後ろめたい感じ・心配などでした。
これらの感情は、以前の私とAさんとのかかわりから、ずっとつながっているのだと分かりました。
以前、ウォシュレットのことで誤解された時、私はAさんにマイナス感情を持ちました。
〈そういう受け取り方もあるんだな〉〈誤解されるようなことを言ってしまったなぁ〉とは思えず、Aさんに謝ることもしませんでした。
けれども一方では、そのような自分に後ろめたさを感じ、自己嫌悪に陥っていたことに気づきました。
その時に気持ちの整理ができず、Aさんに会うと、つい否定的に見たり、心配になったり、不安になったりして、 落ち着かなくなっていたのだと分かりました。


☆★☆完璧でありたい私 ☆★☆

いつまでも過去にとらわれている私の思いを見つめて、“完璧でありたい”という願望があったことに気づきました。
私は、Aさんに誤解されるようなことを言った自分(完璧でない自分)をみとめたくなかったのです。
そして、Aさんを受けいれられないことで、“認めたくない自分(完璧でない自分)”から逃げていたような気がします。
さらには、Aさんを受けいれられないことに後ろめたさを感じるので、ますますAさんに苦手意識を持ってしまうのだと思います。
でも、どちらの私も、現実のAさんと向き合っていない、ということに気づきました。
過去の誤解や食い違いから、私は、Aさんに否定されているのだと思いました。
私は、その思い込みに、がんじがらめになっていたのだなぁ、と気づきました。


☆★☆Aさんの思いを推察して気づいたこと ☆★☆

相手欄から私は、Aさんの気持ちを考えてみました。
Aさんは、現状を知ってほしい、寮母を指導してほしい、と私に望んでいるように思いました。
体に障害のあるAさんは、自分が生きていくためには、人の介助が必要な状態です。
ウォシュレットのことなどでは、私に対して、一時的に感情を害したかもしれません。
けれども、洞察してみると、そのことを根に持ち、不愉快な存在として私を拒否するのではなく、 受け入れているように感じられました。
中途障碍者のAさんにとっては、自分の障害を受けいれることが、何よりも、たいへんなことだったのではないかと思われます。
そのようなAさんに対して、私は必要最低限のことしか言わず、さわらぬ神にたたりなし、と気づかないふりをしていました。
そのような自分を振り返った時、介護者として恥ずかしい、と思いました。
“苦手な存在”であるということは、Aさんに原因があるのではなく、私の中の問題なのだと気づきました。
いつまでも過去の出来事にこだわっている、私自身の心のあり方なのだと思います。


☆★☆祖母と母のかかわりから受けた影響 ☆★☆

なぜ私は、過去の出来事にこだわりを持ち続けているのだろうか、と考えた時、子供の頃の家庭環境が思い浮かびました。
私の祖母は、嫁に来た頃の母の失敗を、何度もくりかえし、子供の私に言いました。
母の失敗を言い立てることで、自分のほうが母よりも信頼されることを私に期待していたのかもしれません。
その影響を受けて、いつの間にか私自身も、相手の失敗を言うことが、自分を正当化し、信頼させることにつながると思い込んでいたようです。
Aさんに誤解された時、私は〈私がせっかく親切で言ったことを誤解したAさんは、悪い人だ〉と責めました。
いつまでもそう思い続けることで、自分を正当化したかったのだと思います。
祖母はまた、「言わんと分かってもられへん」といつも言っていました。
自分が言うことによって、相手がどのような気持ちになるかは、考えていなかったようです。
私もまた、同じように「言わないと分かってもらえない」と、思うがままを自己主張してきたことに気づきました。
子供のころに受けた影響の大きさを、改めて痛感しています。


☆★☆ひとりゲームが生んだ苦手意識 ☆★☆

母は、祖母の前では何も言いませんでしたが、陰では「お祖母ちゃんはああ言うてるけれど、本当はこうなんや。
お母ちゃんは我慢しとるのや」と、弁解していました。

私もまた、〈せっかく親切で言ったことなのに、誤解された私は気の毒な人だ〉と弁明し、自分に同情していたことに気づきました。
祖母と母を見ているうちに、どちらが正しいか、間違っているか、どちらがよいか、悪いか、 と絶えず人を批評する癖が身についてしまったように思います。
祖母がいつまでもしつこく母の失敗を言っていたように、私もAさんに誤解されたことをしつこく根に持っていました。
そして、完璧な自分であるために、Aさんを否定したり、また反対に、受け入れなければいけないと思ったりしていました。
まるで心のなかであれこれと、ひとりゲームをしていたような気がします。
この場面を探求してみて、“苦手意識”は、そのような自分の心のあり方にあったことに気づきました。
また、子供の頃の家庭環境が、今の自分の考え方や人間関係に、大きく影響していることを知りました。


☆★☆ 心のからくりを解くために ☆★☆

今でもまだ、心のなかの世界で、人のことをあれこれ批評し、自分を正当化しようとすることがあります。
こう言えば分かってもられるか、それともこう言うほうが感心されるかと、考えてしまいます。
心の持ち方の難しさをつくづく感じます。
また、記述をして、自分を見つめることは、 見たくない自分を見る痛みも伴い、とてもしんどいことだなぁと思います。
でも、自分で見つめないと、だれも修正してくれない私の心の世界です。
思い込みから離れ、ありのままの自分と相手を受けいれられるよう、心を開いていきたいと思います。
まず、自分の思いのみで書き溜めている日記の書き方を工夫してみようと思っています。
それによって、少し離れて自分を見つめ、心のからくりを解いていくことができれば、と願っています。
毎日少しずつ積み重ねていきたいと思います。


つづく・・・


次回は「避けられない家庭の人間関係つづき」をお送りいたします。

どうぞ、お楽しみに!


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