セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 307 号 2019年 12月 15日
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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?

これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。


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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜「自分の心に出会える本」
 23号〜「自己形成学の創造」
 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」
 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」
136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」
176号〜「自分を見つける心理分析」
286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。

そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。


☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆


セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。

家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。

テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。

もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。

自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。

まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。

して、相手の気持ちがわかります。

そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。

人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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「避けられない苦手な人とつきあう法」
渡辺康麿著  より抜粋
( vol . 22 )
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― 第三章 ―
避けられない家庭の人間関係
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ー 夫 → 妻 ー
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秋山義雄 [40代男性]

☆★☆大声で怒鳴り返した自分☆★☆

私は、妻の言葉にイライラして、時々、大声で怒鳴り返すことがあります。
そうすると、妻は黙ってしまい、私も黙りこくってしまいます。
しかし、場合によっては、いくら妻に注意されたり、批判されたりしても、素直に謝ることができたり、 軽く受け流すことができたりするのです。
今回の場面は、旅行中に、妻と大ゲンカした時のことです。
その原因は何だったのか、私と妻の気持ちはどうだったのか、冷静に見つめ直したいと思い、この場面を取り上げてみました。


☆★☆妻からなじられた時のこと☆★☆

日時  :1998年12月22日 夕方6時頃
場所  :東京ディズニーランドのベンチの上で
登場人物:私(42歳)妻(34歳)妻の妹(30歳)
     長女(9歳)二女(8歳)長男(5歳)周囲の人々

【状況説明】

家族と皆で、東京ディズニーランドに遊びに行った時のこと。
午後2時頃、喉が渇いたので、皆でココアやコーヒーを飲んだ。
飲み終わったココアのコップ缶を妻が気に入って、持ち帰ることにした。
妻は、私が持っている白い大きなビニール袋(いろいろなお土産が入っていた)にそのコップ缶をいれるように言った。
私はコップ缶を逆さにして、中身を全部出した。 
〈このコップ缶は複雑な形をしているから、ひょっとするとココアが残っているんじゃないかな>と思いながら、 私はコップ缶をビニール袋に入れた。
案の定、袋の中に、ココアがこぼれてしまい、妻から大声でなじられたことからケンカが始まった。

【場面記述】

私は〈もう、日が暗くなってきたな。寒く疲れたし、ベンチにすわろう〉と思った。

妻と妻の妹と子供たちはベンチに座った。

妻は「白いビニール袋を、よこして」と言った。

私は〈あっ!この重たい袋だな。いろいろ買ったものを確かめたいんだな。 全く、女って、買い物が好きなんだから〉と思った。

妻は私から白いビニール袋をとった。

妻は「ココアが、こぼれているじゃない。どうしてくれるのよ。 さっき買った白いシャツはどうなったのかしら? あ〜あ、こんなにして!びしょぬれよ!人へのプレゼントなんだから! 全部、台無しになったら、どうするの!」と言った。

私は白いビニール袋の中を見た。

私は〈しまった。やはり、さっきのココアだな。嫌な予感がしていたんだよ。 あのココア缶は形が複雑なんだから・・・。ちゃんと、こぼしたと思ったのに。 まだ残っていたんだな。しかし、それはおれの責任じゃない。 あの時、妻に捨てようと言ったのに・・・ それを捨てなかったのは、妻なんだから〉と思った。

私は妻と妻の妹を見た。

妻と妹は、ティッシュで、袋の底のココアを吸い取っていた。

私は〈一生懸命、やっているな〉と思った。

妻は私と見た。

私は〈怒っている顔だな。にらみつけている。また、いろいろ言われるだろうな。
全部、おれの責任じゃないからな。まともに見たらたいへんだ。
目をそらしておこう〉と思った。

私は目をそらした。

私は正面を見つめた。(ベンチに座っている正面の子供たちを見た気がする)

妻は「全く、どうしてくれるのよ! 何をやらせても駄目なんだから。
あんたに袋を持たせたのが間違いね。
この白いシャツやタオルはビニール袋に包んであったから、無事だったけど・・・。こんなことも気が付かないの!
もういい、あんたには何も頼まない!」と言った。

私は〈何だ、その言い方は!
もとはといえば、お前が欲張って、ココアのコップ缶を捨てなかったからだ。
腹が立った。言い返してやる〉と思った。

私は妻と妻の妹のほうに向かった。

私は「だから、ココアのコップ缶は捨てようと言ったじゃないか。
それなのに、きれいだからと言って取ったのは、あんたじゃないか!
おれはちゃんとこぼしてから入れたんだよ!
今こぼれたのは、さかさまにしても出てこなかった分だよ。
おれだけが悪いんじゃない」と言った。

私は視線をそらした。

私は正面を向いた。

妻と妹は、私のほうを見ていたような気がする。

私は横目でチラッと妻と妻の妹を見た。

妻と妹は、買った商品を取り出した。

妻と妹は、ティッシュでココアを拭いていた。

私は〈これ以上、ケンカをするのはやめよう。
皆が側を通り過ぎて行くし、恥ずかしいし。
これ以上言ったら、もっとこじれるから、黙っておこう>と思った。
子供たちは、私と妻たちを交互に見ていた。

私は〈ほら、子供たちも心配しているじゃないか。目をキョロキョロさせている。
せっかく、ディズニーランドに来たのに。妻の怒鳴り声でおびえている。
全く、大人げないんだから〉と思った。

妻と妹は買った商品を白いビニール袋に入れた。

私は〈商品は無事だったみたいだな。よかった!
もし、ココアで濡れていたなら、義妹には弁償しなくちゃならなかっただろうな。
でも、それだけの問題だろう。これは大人が大声をあげて怒鳴るような事件か?
全く大人げないんだから〉と思った。

子供たちは白い袋を見ていた。

私は〈子供たちも安心したようだな。
子供たちのタオルやトランプカードが入っていたからな。
少しホッとしたような表情をしているなぁ〉と思った。

妻は「さあ、もう帰りましょう」と言った。

私は〈やれやれ! やっと帰れるか。
寒いところで、8時間も皆の相手をして疲れたな。
早く帰って飯でも食いたいな〉と思った。

私は妻を見た。

妻は歩き始めた。

妹と子供たちは歩き始めた。

私は歩き始めた。

私は〈妻は黙って歩いている。まだ怒っているんだ。いつものことだな。
いつも自分が正しいと思っているんだから。怒ると口をきかなくなるんだから。
これ以上、何を言っても、ブスーッとした顔をするだろうな。
言い訳はやめよう。
しかし、重たいものを持たされて・・・
寒いなかを家族サービスをして・・・、
それで文句を言われるとはね・・・、きつい一日だった>と思った。

私は唇を強くかみしめた。

【記述による発見】

☆★☆自分の気持ちが影響を与えていた☆★☆

私は当初、このケンカは、偶然起こったことだと思っていました。
ところが、記述を読み返してみると、この出来事の背景には、ディズニーランドに行くこと自体に対する私の気持ちが、 大きくかかわっていることに気づきました。

以下、次号(後半)へつづく・・・

・・★・・ 編集後記 ・・★・・

一年を振りかえる頃を迎えています。
2019年、どのように過ごしどのような年でしたでしょうか。
木々は、彩りの時から根を張る時を迎えています。
時を振り返り変化したことと変化しなかったことそれぞれに思いを寄せて師走の時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
心と身体の変化に気を配りちょっと立ちどまって考える機会になるかもしれません。
目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、息を抜く時間を大切にしたいものです。
皆さまとご一緒に考える機会となれば、嬉しく思います。
ご一緒に考えてまいりましょう。
寒い冬、お身体お大切に、明くる年をお迎えくださいませ。
次回を、どうぞ、お楽しみに!


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