セルフ・カウンセリング
自分の心に出会えるメルマガ


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セルフ・カウンセリング
♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪
( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!)
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第 328 号 2020年 11月 1日
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新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ心よりお見舞い申し上げます。
またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへそして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ 感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを心よりお祈りいたします。

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みなさん、こんにちは。

「セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪」をお読みいただきありがとうございます。

みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を耳にしたことがおありですか?

これは、渡辺康麿氏が創案した、書いて読む、一人で出来る自己発見法です。

私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、 同氏の著書を連載することにいたしました。
楽しくお読みいただけたら幸いです。

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連載になっております。興味のある方は、バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。
  1号〜「自分の心に出会える本」
 23号〜「自己形成学の創造」
 32号〜「セルフ・カウンセリングの方法」
 62号〜「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」
136号〜「大人の自己発見・子どもの再発見」
176号〜「自分を見つける心理分析」
286号〜 新連載「避けられない苦手な人とつきあう方法」

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人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、いろいろな経験をします。

そして、その経験を通して、「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう その人なりのモノサシを形作っていきます。

自分の生い立ちを振り返ることによって、無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、 そのとらわれから自由になっていく方法を自己形成史分析といいます。

セルフ・カウンセリングという方法は、このような、自己形成史分析という自己探究の方法が基礎になっています。


☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆

セルフ・カウンセリングでは、自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。

家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。

テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、相手がいない場面も大切な題材になります。

もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。
専門知識も必要ありません。

自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、時間の順にそのまま書くと、リポートになります。

まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。
その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。

して、相手の気持ちがわかります。

そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、心を通わせてゆくための知恵が生まれます。

人間関係のすべてに共通する心のからくりを、自分の経験を通して学ぶことができます。

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「避けられない苦手な人とつきあう方法」
渡辺康麿著  より抜粋
( vol . 43 )
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─ 第六章 ─
苦手意識を克服する
〜セルフ・カウンセリングへの招待

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☆★☆さまざまな役割葛藤に陥る☆★☆

S:会社にいたときにも、そういう食い違いを経験した覚えがありますよ。
今度は立場が逆なんですけれど、仕事のことで、先輩で、上司でもある私に、何も確認しないで、なんでも自分ひとりの判断で、さっさと仕事を進めてしまう後輩に、どう注意していいのやら、困ってしまったのです。
私としては、上司の私に確認したり、報告したりするのは、部下の役割として当然であると考えていたのです。
ところが、その私の当然意識が、部下の彼女には、全く通用しないんですよね。
彼女は彼女で、私のことを、きっと、苦手な先輩だなぁと感じていたと思いますが・・・。

渡辺:誰かが、ある社会集団のある地位についたとします。
すると、その集団の全メンバーは、その地位に就いたものに対して、「こうするはずだ」とか、「こうすべきである」とかいうような役割理解を持ちます。
この役割理解が、集団メンバー全員おなじだったとしたら、何も問題は起きません。
しかし、その役割理解は、各メンバーによって、少しずつ食い違うのです。
その理解の微妙な食い違いから、誤解が生じて、相互理解ができなくなります。
すなわち、コミュニケーションがとれなくなります。
そして、相手と自分との間に、誤解にもとづく摩擦が生じます。

S: そんなとき、私の場合、「あの人は、私にとって、苦手なタイプなんだ」と自分自身に言いきかせて、片づけてしまいます。

渡辺:よいことに気づきましたね。
ある人との人間関係がこじれたとき、私たちは、あの人は苦手なタイプだから、うまくいかないんだ、と自己弁明することが多いのではないでしょうか。

S: 友人との人間関係でも、うまくいかなくなかったりする場合、「あの子とは、相性が悪いんだわ」と言って、片づけてしまうんです。

渡辺:人間は、家族のなかに生まれてきて、その家族のなかの一員となります。
おのずから、○○家の長男とか長女とかいうような、一定の地位を占めることになります。
すると、その地位にふさわしい一定の役割を果たすことが期待されます。

S: 上の子って、「あなた、お姉ちゃんでしょう。お姉ちゃんらしくしなさい」とか、 「君はお兄ちゃんでしょう。お兄ちゃんらしくしなさい」とか、言われるものですよね。
下は下で、妹、弟なんだから、お姉ちゃん、お兄ちゃんの言うことを聞きなさい、と言われがちなのかもしれないし。

渡辺:私たちは、いつも、特定の社会集団に属し、その集団(人びと)から、特定の役割を果たすことを期待されながら生きているのです。
ところが、家族や学校や会社といったような社会集団に属すと、その社会集団の長である親や先生や上司などから、 ある役割を果たすことを求められたときも、そのようにはできない、ということが起こります。

S: そうできた、としても、そうはしたくないってこともありますよね。

渡辺:ほんとうに、そうですね。
そのように、相手の、自分に対する役割期待と、自分の、相手に対する役割期待の間には、たえず食い違いが生じます。
このような食い違いを、自他間の「役割葛藤」と呼ぶことができるでしょう。

S: 私たちは、よく、そういう役割葛藤にハマってしまいますね。

渡辺:えぇ。私達はしばしば、そういう役割葛藤に陥ります。
相手が自分の期待するように役割を果たしてくれない、あるいは、その反対に、自分が、相手の期待するように役割を果たせない、 というようなとき、私たちは、その相手のことを「苦手だ」と自分に説明して、この葛藤不安から、逃れようとします。

S: そうかー。
ホントにそうですよね・・・。

つづく・・・

次回は「どんな欲求の奥にも自己評価欲求がある」をお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに!

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