※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 342 号  2021 年 6月  1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜 新連載「わかっていてもイライラするお母さんへ」 バックナンバーはこちら→ http://www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「わかっていてもイライラするお母さんへ」       幼児の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol . 9 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─             ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          2 なんて聞きわけのない子なの!                        娘へのいら立ちの奥にあった             姑への思いを見つめて       安田直子                                 おおらかなお母さんに一歩近づけた              ( 体験記 2 ー 後半 )     前号からの続きですので、バックナンバー341号から     お読みいただくとわかりやすくなっています。  ■場面〈2〉  【おばあちゃんのとこに、行く─ っ!】  【状況説明】    その日の朝、主人は、いつもより、二時間早く仕事に出かけた。  主人が出かけた後、午前中一杯かかって、私は、洗濯や掃除や買物などの家事をすませた。  寝不足だったので、お昼頃になると、私はぐったりしてしまった。  二時頃から、桃子はいつも昼寝をする。  その間、私も一緒に一眠りしようと思った。  私は、桃子に昼食をとらせ、一時半頃二階の寝室に連れて行った。  ところが、いつもより早い時間のせいか、桃子はなかなか寝ようとせず、  ぐずぐずしていて、とうとう三時をまわってしまった。  【場面記述】  私は<桃子は、まだ寝ようとしない。イライラするなあ。     もう、三時だわ。     早く寝かせないと、あっという間に夕食のしたくをする時間になってしまう>と思った。    桃子は、ぬいぐるみに何か話しかけていた。    私は「桃ちゃん、いつまでおっきしてるの?早く寝なさい」と言った。    桃とは、ぬいぐるみを放り投げた。    桃子は「眠たくな─い!桃ちゃん、ねんねしない!」と言った。    私は<また、ワガママが始まった。     どうして、こう自分勝手なことばかり言うのかしら>と思った。    私は「ワガママ言わないの!     お昼寝しないと、夕方になってから、ねんねしちゃうでしょ」と言った。    私は<夕方にお昼寝すると、夜寝るのが遅くなってしまう。     とにかく、今寝かせてしまわなくては>と思った。    桃子は「いやあ!ねんねしたくないよ!ご本読んで!」と言った。    私は<本を読み出したら、もう一つ読んで、もう一つ読んでって、いつも、きりがないじゃない。     とにかく、なにがなんでも寝かしつけなくては>と思った。    私は「桃ちゃん、ママもねんねするから。桃ちゃんも一緒にねんねしよう」と言った。     桃子は「ママ、ねんねしていいよ。      桃ちゃん、おばあちゃんに、ご本読んでもらってくる」と言った。    桃子は、立ち上がった。    私は<エーッ!“ママねんねしてるから、ご本読んで”なんて言われたら、なんて思われるかしら。     とんでもないわ>と思った。    私は、桃子を両手でつかまえた。    私は、桃子を横に寝かせた。    私は「桃子!ママ、怒るよ!ここで、ねんねしなさい!」と言った。    桃子は「行く─ っ!おばあちゃんのとこに、行く─ っ!」と言った。    桃子は、足をばたばたさせて、泣き出した。     私は<もう、いいかげんにしてよ。何て聞き分けのない子なの!>と思った。    私は「いけません!そんなワガママ言ってると、ママ、どこかに行っちゃうからね!」と言った。    桃子は「いや─ っ!ママ!いや─ っ!」と言った。    桃子は、いっそう大きな声で、泣き叫び、足をバタバタさせた。    私は<こんな大きな声で泣き叫んだら、母屋に聞こえる。     おばあちゃんが、また様子を見に来るわ>と思った。    私は「泣かないの!ママ、どこにも行かないから。     桃ちゃんが良い子でいてくれたら、ママ、どこにも行かないから」と言った。    桃子は「ママ。ママ」と言いながら、抱きついてきた。    私は、座ったまま桃子を抱っこした。    私は「桃ちゃんは、良い子ね。良い子ね」と言いながら、ゆっくりと体を揺すってやった。    桃子は、うとうと眠り始めた。    私は<素直に言うこと聞いてくれれば、こんなに、かわいいのに。     私だって叱りたくて叱っているんじゃないわ。おばあちゃんの口出しがいけないのよ。     普段から、ちゃんとしつけることが出来れば、よけいなこと言わずにすむのに>と思った。  ☆★☆ 表立ったトラブルはなかった ☆★☆  この記述に、姑は、実際には登場していません。  本当は、姑が実際に登場する場面を書いた方が、  姑に対する思いが、ストレートに現れて良かったのかもしれません。  この記述を書きはじめる前、  私もそう考えて、姑が出て来る出来事をあれこれと思い起こそうとしました。  ところが、どうしても、そのような場面が思い浮かびませんでした。    前の場面を記述した時、私は、姑に不満を感じていながら、  その不満を自分の中で抑えて、口にしていない自分に気づきました。  考えてみれば、私は、姑に面と向かって、  避難がましいことなど、一度も言ったことがなかったのです。  姑とのトラブルは、表面的には、これまで一度も起こってはいなかったのです。    結局、私は、桃子とのかかわりの中で、姑に対する思いが出て来る場面を書くことにしました。    このような場面を選ばざるを得ないところに、姑との問題の複雑さを感じました。  探究の始めから、私の気持ちは、少し重苦しくなりました。  ☆★☆ 身勝手はどっちなのかしら ☆★☆  沈む気持ちを励ましながら、私は、まず、記述の自分の欄だけを、繰り返し読んでみました。    二つのことが見えてきました。  一つは、この時の私が、一眠りすることを、心から望んでいた、ということ。  二つ目は、自分が昼寝をしたいと思っていることを、姑に知られたくない、と思っていたことです。    この日、いつもより二時間も早く起きた私は、  ちょっと一寝入りしなければ、夜まで持たない、と思っていました。  桃子が寝てくれなければ、私も休むわけにはいきません。  私は、自分が早く休みたいがために、桃子を早く寝かしつけようとしていたのです。  そして、私の思ったように、早く寝ついてくれない桃子に対して、  ”また、ワガママが始まった“  ”どうしてこう自分勝手なことばかり言うの“  ”何て聞き分けがない子なの“とイライラしていました。    また、さらに、『おばあちゃんにご本を読んでもらう』と言う桃子に、  あせり、感情的に叱りけています。    記述を読むうちに、顔が熱くなって来るのを感じました。  <身勝手はどっちなのかしら。私は自分の都合で桃子を叱っていたんだわ>そう思えてきたのです。  ☆★☆ 姑に認められたかった ☆★☆  また、記述の中に、  <“ママねんねしてるから、ご本読んで”なんて、言われたら何て思われるかしら>  という心のセリフがあります。  この部分を読んでいる時、  ふと、<私は、姑から“何て思われる”ことをおそれていたのかしら>  という疑問が起こってきました。  私は、この時の自分の気持ちを良く思い起こし、それを、心のセリフの中に書き加えてみました。    <“自分が昼寝をしている間、桃子を母屋に行かせるなんて、ずうずうしい嫁だ”  と思われるんじゃないかしら。  “子どもの寝かしつけ一つ満足に出来ないダメな母親だ”と思われるんじゃないかしら>    書き加えていると、私の中から、ふいに、  <ああ、私は、姑から、良く出来た嫁だ、育児が上手な母親だ、と認められたかったんだな>  という思いが起こってきました。  そのとたんに、何かが私の中で、すとん、と落ち着くのを感じました。    そうです。  私は、良い嫁であり、良い母親であることを、姑に認めてもらいたかったのです。  桃子のしつけについて、姑に反論出来なかったのは、  反論することで、自分が姑から否定されることがこわかったからなのです。  そう気づいてから、もう一度、自分の欄を読み返してみました。  桃子がワガママになったのは、おばあちゃんのせいだ、  おばあちゃんの口出しがなかったら、もっと良い子育てが出来る、  というような心のセリフを読みながら、自分のことながら、  なぜか、ほほえましさを感じてしまいました。    記述を書いた時は、確かに、私はそう思っていたのです。  また、ついさっきまで、私は、  “そうだ。そうだ”と思って、この心のセリフを読んでいたのです。  でも、今、読み返してみると、  子どもが親にほめられようとして、それがうまくいかず、  やつ当たりしているような、そんな感じがしたのです。    <気づいてみれば、何でもないことじゃない。  先生が、問題自体がはっきりと見えさえすれば、ほとんど解決したも同じだとおっしゃったのは、  きっとこのことだったんだな>と思い当たりました。  ☆★☆ 姑への思いが問題を複雑にしていた ☆★☆  次に、相手の欄を読んでみました。    改めて、桃子の言動だけを追って読んでみると、  桃子の気持ちがとても良くわかるように思えました。    桃子は、まだ眠くなかったのです。  だから、本を読んで欲しかったのです。  いつもおばあちゃんにやさしく相手をしてもらっている桃子にしてみれば、  ママがだめなら、おばあちゃんに読んでもらう、  と思うのは、当然のことだったのではないでしょうか。    もし、私が、自分の中の、姑に良く思われたいと言う気持ちに気づいていれば、  桃子の気持ちを桃子の立場に立って考えてやることができたかもしれません。    私は、私の中の、姑に対する思いが、  桃子のしつけの問題を複雑にしていたんだな、と気づきました。  ☆★☆ おおらかなお母さんに一歩近づけた ☆★☆  私は、姑から良く評価されたい、という強い思いが自分の中にあったことに、気づきました。  それは、私にとっては、とても大きな気づきでした。  けれども、それだけですべての問題が解決するわけではありません。    あくまでも、姑との問題が見えて来た、ということで、  桃子との問題は、これから解決してゆかねばならないことです。  けれども、これまでのセルフ・カウンセリング体験で、  私は、以前よりもずっと落ち着いた気持ちで、桃子と対応出来るようになったように感じています。    以前の私は、たえずイライラしていました。  そのイライラを子どもにぶつけていました。  けれども、記述を書き、何度も読み返すことにより、  <ああ、私は自分のこんな気持ちを抑えていて、つらかったんだなあ>  と実感を持ってわかるようになってきたのです。    セルフ・カウンセリングに出会う前、  私は、大らかに構えていられるようなお母さんにあこがれを感じていました。  そして、自分もそうなれたら良いな、と思っていました。  今、私は、自分が、そんなお母さんに一歩近づけたような気がしています。                               つづく・・・  次回は    「 お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 3 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/学ぶ-セミナー紹介/通信講座で学ぶ/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止はこちら ⇒ https://www.mag2.com/m/0000231376.html?l=got179cddb ━━━━━━━━━━━━━━━━━