※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 366 号  2022 年 6月  1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜 新連載「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」       わが子の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol . 11 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─             ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++        3 乱暴な子の親の気持ちなんて          誰にもわかってもらえない!                    私の子育ては間違っていたのかもしれない           という不安を見つめて          木村佐恵子          子どもに必要なのは激しい叱責ではなかった!              ( 体験記 3 ー 後半 )      前号からの続きですので、バックナンバー365号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。  ☆★☆ 自分が情けない ☆★☆  私は、書き直した記述を、読み返してみました。  初めに書いた記述と、全体の感じが、ちょっと変わったのを感じました。  初めに書いた記述ですと、私が、吉田さんに対して、ひたすら謝っている、という感じがします。  けれども、書き直した記述を読むと、決して、そうではなかったことが、見えてきたのです。  私は、心の中では、吉田さんに反発していました。  それにもかかわらず、その場を納めるために、口先で謝っていたのです。  私は、なんだか、とても嫌な感じがしました。  太一が、美津子ちゃんや一年生に乱暴をした、ということは事実です。  それなのに、私は、そのことを、素直に受け入れることができませんでした。  それどころか、それを知らせてくれた吉田さんに対して、かえって攻撃的な思いを抱いてしまっていたのです。  痛いところをつかれて、かえってその相手を逆恨みする、  自分がそんな人間に思えて、何だか情けなくなってしまいました。  私は、書き直した記述に、その気持ちを、書き添えて、先生に提出しました。  ☆★☆ “きっと何かが見えてきますよ” ☆★☆  次の講座の時、先生は、私の記述にお手紙を添えて返して下さいました。  そのお手紙には、次のように書かれていました。 「書き直した記述を拝見しました。心のセリフが一段と詳しく、リアルになっていますね。  木村さんが、ご自分のお気持ちを素直に書き表された勇気に、心から拍手を贈りたいと思います。  ただ、そのために、今、木村さんは、ちょっとご自分に対して情けないようなお気持ちになられている、とのこと。  お気持ち、とてもよく伝わってきました。さぞ、おつらいことと思います。  けれども、今は、ご自分を責めるお気持ちをちょっと脇に置いて、  この時のお気持ちを、さらによく味わってみましょう。  吉田さんに対して反発するご自分を責めたとしても、問題は解決しないように思います。  また、同じような状況になれば、やはり、相手に対して、反発するような思いが起こって来るだろうと思うからです。  いえ、ご自分を厳しく責めれば責めるほど、相手に対する反発が強くなっていくこともあり得るのです。  今は、ご自分の中の、相手に対して反発せざるを得ないお気持ちを、そのままに受けとめましょう。  具体的には、ご自分が書いた記述を繰り返し読んでごらんになってみて下さい。  きっと何かが見えてくることでしょう」 “何かが見えてくる”。先生のその言葉に励まされ、私は、記述を読み返してみることにしました。  以前講座の中で、記述の読み方には、  自分の欄だけを読む自分読みと、相手の欄だけを読む相手読みがある、と聞いていました。  私は、この二通りの読み方を試みてみました。  ☆★☆ 母親としてのプライドを傷つけられた ☆★☆  最初に読み返した時、ある個所に、ちょっと、ひっかかるものを感じました。  それは、最初の心のセリフの“親に恥をかかせて”という個所でした。 “太一が美津子ちゃんの頭をたたいた”という、吉田さんの言葉に対して、  私は<そんなこと、太一は何も言ってなかったわ。いやだわ。親に恥をかかせて!>と思っています。  何だか変だな、と思いました。  問題は、太一の乱暴であり、美津子ちゃんのケガの状況であるはずなのに、  私は、自分がそのことを知らなかった、ということに腹を立てているのです。  <なぜ、自分が知らなかった、ということがこんなに腹立たしかったんだろう>  私は、自分に問いかけてみました。  すると、自分の中から、  <ああ、私は“親たるもの、子どもの行動くらい、把握していなければいけない”と考えていたんだ>  という答が返ってきました。  そして、自分が、これまで、太一の行動を自分なりに把握していると思っていたことも、また、見えてきたのです。  そんな私にとって、太一が乱暴したことを、被害者の母親から聞かされる、ということは、  母親としてのプライドが、著しく傷つけられることだったのです。  ☆★☆ 自分の子育ては間違っていたのかもしれない、という不安があった ☆★☆ “母親としてのプライドを傷つけられた”という言葉が、私の中から出てきた時、私は、はっとしました。  そう考えてみると、この時の私の怒りや動揺が、  すべて、この、“母親としてのプライド”を守ろうとして起こってきていたような気がしたからです。  私は、これまで、太一をのびのびと育ててきました。  たとえ、多少問題を起こしたとしても、縮こまって自分を出せないより良い、と考えていました。  けれども、他方で、だからと言って、ただ、野放図に育てるだけでは、  親としての責任を放棄することになる、とも考えていました。  のびのびとさせながらも、どこかで、親がしっかりと、子どもを把握していなくてはいけない、と思っていたのです。  ところが、美津子ちゃんのお母さんからの電話は、  親の役割についての私のこんな思いをことごとく打ち砕くものだったのです。  <太一は、親の手を離れて、手のつけられない乱暴ものになってしまった。   私の子育ては、すべて間違っていたのかもしれない>という不安を感じて、  私は、大きく動揺したのだと思います。  ☆★☆ これからどうすれば良いかを考えよう ☆★☆  そう気がつくと、不思議なことに気持ちが少し落ち着いてきました。  私は、これまで、太一の乱暴なふるまいを放っておいてはいけないと感じていました。  でも、他方で、心のどこかで、太一がそんな乱暴なふるまいをするわけがない、という思いも抱き続けていたのです。  太一の乱暴さを認めることは、これまでの自分の子育て自体が間違っていた、  ということをも認めることになってしまうからです。  <“このまま放っておいてはいけない”と感じるなら、これからどうすれば良いかを考えればいいのだわ。   そのために、セルフ・カウンセリングを始めたんじゃないの>そんな気持ちが、私の中から起こってきました。  ☆★☆ 吉田さんの気持ちが見えてきた ☆★☆  自分読みを終えた段階で、私の中から、吉田さんに対する反発は、きれいに消えていました。  そして、あらためて、記述の相手の欄だけを読んでみると、  この時の吉田さんの声の調子が、これまで以上にリアルに、思い返されてきました。  この時、受話器から聞こえてきた吉田さんの声は、いつもとちょっと違っていました。  吉田さんは、くぐもったような小さな声で、しかも、とぎれとぎれに話していたのです。  私は、最初、太一や私に対して、腹を立てて、  <口をきくのもいやだ>と思っているので、こういう話し方になったのだろう、と思っていました。  吉田さんの中に、太一や私に対する怒りの感情があったことは確かだと思います。  けれども、吉田さんのセリフの中に、私や太一を直接的に責めるような言葉はひとつもありません。  <吉田さんの中には、怒りの気持ちをこちらにぶつけたいけれど、   ぶつけられない、というような、葛藤があったのかもしれない>  相手読みをするうちに、そんなふうに、思えてきました。  吉田さんは、どちらかと言うと、おとなしい性格で、  自分から話すよりも、他のお母さんたちの聞き役に回ることが多いような方です。  そんな吉田さんにとって、今回のような電話をかけることは、どれほど勇気のいることだったことでしょう。  それが、ようやく私にも見えてきました。  吉田さんが、電話をかけてきたのは、よくよくのことだったのです。  他ならぬ我が子のためだから、思い切って電話もかけたし、口ごもりながらも、自分の気持ちを伝えてきたのです。  美津子ちゃんを思う吉田さんの気持ちが、私にも伝わってくるような気がしました。  私の中に、吉田さんに対して、心から申し訳なかった、という気持ちが起こってきました。  ☆★☆ 太一の口からは何も聞いていなかった ☆★☆ “自分の子育てが間違っていたとは思いたくない”  そんな、自分の本音に気づくと、何だか、急に気持ちが楽になりました。  これまで、私は、こんな自分の本音を押し隠すために、たくさんのガードを自分の周りに張りめぐらせていたのです。  そして、私は、その中で身を縮めてびくびくしていたのです。  けれども、そのガードをすべて取り除いた時、私は、何とも言えない解放感を味わいました。  何が怖くて、こんな厳重なガードをしていたのか、自分でも不思議なくらいです。  さて、自分の気持ちが、軽くなってみて、まず、考えたことは、  <これから、私はどうすれば良いのだろうか>ということでした。  ようやく、“母親としてのプライドを守る”ということから自由になったのです。  太一にとって、本当に必要なことは、どのようなことかを、あらためて考えてみたいと思いました。  そう思って、私は、はっとしました。  なぜ太一が美津子ちゃんの頭を殴ったのか、その理由を聞いていなかったことに気づいたからです。  美津子ちゃんのお母さんから電話いただいた後、  私は、太一に、美津子ちゃんを殴ったのかどうかを問いただしました。  けれども、太一は、口を閉ざしたまま何も答えませんでした。  そして、さらに問い詰める私に、いきなりかみついてきたのです。  赤ちゃんじみた太一の反撃に、私は腹を立て、太一を叱りつけました。  そして、そのまま、その時の状況がどうであったのかということは、うやむやになってしまっていたのです。  <太一は、なぜ、美津子ちゃんをかさでたたいたのかしら。   何か原因があるはずだわ>  それを、知りたい、と思う一方で、私は、それを太一の口から聞き出す自信がありませんでした。  以前、問いただした時の二の舞になるのではないか、という不安が、まだ、私の中にあったのです。  そこで私は、主人に、太一と話してみるよう、頼んでみました。  ■「女くさーいって言われたから・・・」  【場面説明】  夕食後のこと。私は台所で洗い物をしていた。主人はTVの野球を見ながら太一と話をし始めた。  【場面記述】  私は<野球見ながらだなんて、大丈夫なのかしら。自然に話を聞き出そう、という配慮なのかもしれないけれど。     試合の様子が気になって、ちゃんと話ができないのではないかしら>と思った。  主人の「○○くさいって言われたのか?」という声が聞こえてきた。  私は<くさい? 何のことかしら? 食器を洗う水音で、二人の声が、よく聞こえないわ。     ちょっと水を止めて、聞いてみよう>と思った。  私は水を止めた。  主人は「太一のどこが女くさいんだ?」と言った。  私は<ああ、“女くさい”って、言われたのか>と思った。  太一は「お姉ちゃんのセーター着てるから・・・」と言った。  私は<そう言えば、あの日は、恵理子(太一の下の姉)のお下がりのセーターを着せていたんだ。     色が赤かったから、まずかったかな。     でも、デザイン的には、男の子が着たっておかしくないものだと思ったんだけどな>と思った。  主人は「どのセーター着てたんだ?」と言った。  太一は「ひし形の模様がついているやつ」と言った。  主人は「ああ、あの赤いやつか。あのセーターは、いいセーターだけどなぁ」と言った。  私は<そうよね。あれは、男の子が着てもおかしくない柄よ。良かった。主人もそう思っていたのね>と思った。  太一は「だって、女の色なんだもん・・・。初めから、着るのいやだったんだ。      でも、どうせお母さんに言っても、わがままだ、とか言われるのに決まってるし・・・。      クラスのやつらから、絶対なんか言われるだろうな、と思ってたら、      やっぱり、美津子ちゃんが、女くさ〜いって言い出したんだ。      そしたら、りょうくんや、ゆうちゃんたちも一緒になって      『くせェ〜、くせェ〜』って言い出した・・・」と言った。  私は<そうか。そうだったのか。かわいそうなことをしたな。     太一は、初めから友達に何か言われるだろう、とわかっていたのか。     それでも、私に叱られるのがいやで、着るのがいやだ、とは言い出せなかったのか>と思った。  主人は「それでかさでたたいたのか?」と言った。  太一は「『うるさい!黙れ!!』って言ったのに、      『くせェ〜、くせェ〜っ』て、何度も言って、逃げるから・・・」と言った。  私は<いきなり、かさでたたいたわけではなかったんだ。     黙れって言ったのに、やめないから、手が出てしまったのか。それなら、話はわかる。     太一は、やっぱり、理由もなく暴力をふるうような子じゃなかったんだ>と思った。  主人は「そうか。まあ、確かに、男なのに女くせェって言われたら、腹が立つよな。それは、わかるよ。      でもなぁ、かさでたたくのは、やっぱりまずかったな」と言った。  太一は「うん」と小さな声で言った。  私は<まあ、ずいぶん素直なこと。あの太一が、神妙な顔をしてうなずいている>と思った。  ☆★☆ 太一に必要だったのは、叱責ではなかった ☆★☆  私は、主人に話を聞いてもらって本当に良かった、と思いました。  この時のことから少し距離が取れたとは言え、  私だったら、こんなに穏やかに話を聞き出すことはできなかったと思います。  主人は、もともと、子どもが好きな人で、子どもたちとの会話はとても大切にします。  子どもたちも、そんな主人と話をするのが楽しいらしく、  主人が帰って来ると、子どもたちは主人を取り囲み、ひとしきりその日の報告をし始めます。  これまで、私は、そのような主人と子どもたちの関係を望ましいものとして見ていました。  けれども、太一の乱暴が気になり始めてからは、不満も感じるようになりました。  主人から、少し厳しく言ってほしかったのです。  けれども、主人は、私がいくら、太一を叱るように頼んでも、決して太一を叱りませんでした。  それを、私は歯がゆい思いで見ていました。  でも、今回の会話を聞いて、太一に必要だったのは、厳しい叱責ではなかったんだ、と初めて気づきました。  ☆★☆ 気持ちを受けとめられたことで素直になれた ☆★☆  私が、美津子ちゃんとのことを太一に問いただした時、太一は、私に何も話そうとはしませんでした。  私は、太一の口を開かせようと、脅したりすかしたり、かなりきつい口調でせめました。  けれども、それは、太一の口をよりいっそう固く閉ざせることにしかなりませんでした。  そればかりでなく、“かみつく”という乱暴な行為までも、太一から引き出してしまったのです。  それに対して、主人は、リラックスした雰囲気の中で、太一の気持ちを解きほぐし、  太一の言葉に耳を傾けることで、太一の気持ちを上手に引き出しています。  この記述を講座の先生にお見せすると、先生は、こんなことをお話し下さいました。 「太一君は、自分がしたことが悪いことである、ということは、わかっていたのだと思います。  そして、相手をなぐってしまったことを後悔する気持ちもあったことでしょう。  けれども、その一方では、そうせざるを得なかった自分の気持ちを、  お父さんやお母さんに、わかってもらいたい、という気持ちもあったのではないでしょうか。  ご主人は、太一君のそうせざるを得ない気持ちを、そのままに、受けとめておられます。  太一君は、お父さんから、  『まあ、確かに男のくせに女くせェって言われたら、腹がたつよな』と、  自分の気持ちを受けとめてもらって、気持ちがフッと楽になったのではないでしょうか。  だから、太一君は、自分のしたことを少し冷静に振り返ることができたのだと思います。  そして、自分の非を素直に認めることができたのではないでしょうか。  ☆★☆ 自分自身を見つめつつ、太一の気持ちを受けとめていきたい ☆★☆  セルフ・カウンセリングを始めるまで、  私は、太一に必要なのは、乱暴してはいけない、と言い聞かせることだ、と考えていました。  けれども、今、ようやく、そうではないことが見えてきました。  思えば、口より手が早い太一を、私は、これまでずっと、短気な子だと思って見ていました。  でも、口より手が先に出てしまうのは、太一が、口では自分の気持ちが上手に伝えられないからではないでしょうか。  美津子ちゃんをかさで殴ってしまったのも、  美津子ちゃんに、自分のいやな気持ちを伝えられなかったからでしょう。  また、私に叱られた時に、私にかみついたのも、自分の悔しい気持ちを言葉では伝えられなかったからでしょう。  太一はひょっとすると、人とのコミュニケーションのとり方が下手なのかもしれません。  年の離れた姉達や、大人達が先まわりして世話をやいて来たせいか、太一は、言葉がどこか舌ったらずです。  きちんと最後まで話さないこともあります。  そんな所がかわいくて、私は今までそれに対して注意を払ったことはありませんでした。  でも、もし、表現力のなさが、力に頼らせる結果になっているとしたら、  「たたいた」ということだけを叱ってもだめだと思いました。  太一自身が、自分の気持ちを自分の言葉で友達に伝えられるようにならなければ、  問題は解決しないのではないでしょうか。  太一自身が、そのことに気づき、どうしたら良いかを自分で考えられるようになるためには、  太一の気持ちをしっかり受け止めてあげることが大切だと、主人の対応を見て思いました。  また、太一の気持ちを受けとめるには、私が自分の思いにとらわれていては難しいことも、  これまでのセルフ・カウンセリング体験で気づいてきました。  私は、これからも、セルフ・カウンセリングで自分の心を見つめながら、  太一の気持ちを受けとめていきたいと思っています。  そんな親とのコミュニケーションが土台となって、  いつか、太一と友達とのよりよいコミュニケーションが実現するのではないか、と思うからです。                           つづく・・・  次回は    「 お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 4 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** ************************************** ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎セルフカウンセリング♪自分の心に出会えるメルマガ♪ の配信停止はこちら ⇒ https://www.mag2.com/m/0000231376.html?l=got179cddb