※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 367 号  2022 年 6月   15日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」 334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」 356号〜 新連載「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」   バックナンバーはこちら→https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************             「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」       わが子の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol .  12 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ お母さんたちのセルフ・カウンセリング体験記 ─     ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++     4 今日も、友だちと遊ぶ約束が            できなかったの!                      娘と自分を重ねて見ていたことに            気づいて              岩崎恵子          「自分の気持ちを友だちに伝えればよかったんだ!」             ( 体験記 4 ー 前半 )  ☆★☆ この子には、友達がいないのかしら ☆★☆  娘の美香子は幼稚園のころから、あまり友達と一緒に遊ばない子でした。  幼稚園から帰って来ても、折り紙をしたり、絵本を読んだり、一人で遊んでいることが多かったように思います。  それは、小学校5年生になった今でも変わっていません。  学校から帰って来てからは、一人で本を読んで過ごすことがほとんどです。  友達の家に遊びに行くことも、友達が我が家に遊びに来ることも、めったにないのです。  そんな美香子の様子が、私には気になって仕方がありません。  <この子には友達がいないのかしら。学校でも、いつも一人で過ごしているのかしら>と、  心配になってしまうのです。  美香子に学校での様子などを聞いてみるのですが、「別に・・・」と気のなさそうな返事しか返ってきません。  美香子の学校での様子がつかめず、私はますます不安になってきました。  ☆★☆ このままではいけないわ! ☆★☆  実は、友達づき合い、ということに関して、私には苦い思い出があります。  私は、小学生時代に、いじめを受けた経験があるのです。  約一年の間、私は同じクラスの女の子たちから、無視され続けました。  授業中は、まだ良いのですが、休み時間や、給食の時間などが、一人ぼっちで、  とてもつらかったのを覚えています。  他の子たちが楽しげにおしゃべりをするのを、私はたった一人で、みじめな思いで、ながめていました。  毎日、学校に行くのが苦痛で仕方がありませんでした。  美香子の様子を見ていると、当時の私のことがしきりに思い出されてきます。  <このままではいけないわ。何とかしなくては>次第にそんな思いに駆られるようになりました。  ☆★☆ カウンセラーのように美香子の気持ちを聞いてあげたい ☆★☆  ある日、何気なく目にした市民講座のパンフレットに、セルフ・カウンセリングの講座を見つけました。  内容はよくわからなかったのですが、すぐに受講を決めました。  受講を決めたのは“カウンセリング”という言葉に、心がひかれたからでした。  以前、私は、カウンセラーの登場する小説を、読んだことがありました。  悩みを抱える人の話を聞き、その人の心を癒していくカウンセラーの姿が、私の心に強く残っていたのです。  <あの小説に出て来るカウンセラーのように、美香子の気持ちを聞くことができるようになれたら良いな。   この講座で学べば、それが可能になるかもしれない>  そんな思いで、私は受講を始めたのでした。  ☆★☆ 何だかやる気になれない ☆★☆  講座に出席して、まず驚いたのが、セルフ・カウンセリングというのが、  自分で自分を見つめる方法だ、ということでした。  私は、美香子の気持ちを聞けるようになりたい、と思って受講を始めたのですが、  そのアテがはずれてしまいました。  しかも、この方法は、自分のことを書いて見つめる方法だということです。  これにも、びっくりしました。  カウンセリングと言ったら、悩んでいる人が話し、  それをカウンセラーが聞く、という方法なのだ、と思いこんでいたからです。  話すことより、書くことの方が、面倒な気がしました。  <美香子のために、と思って受講したのに、自分のことを見つめるのだなんて。   それに、書くなんて面倒くさそうだわ。何だか、やる気になれない>  私は、受講したことを後悔し始めました。  ☆★☆ その時の思いが、あざやかによみがえって来た ☆★☆  セルフ・カウンセリングについてに説明が終わると、場面記述の実習に入りました。  場面記述用紙という用紙に、日常生活の一場面を取り上げ、具体的に書くのです。  あまり気は進まなかったのですが、周りの皆さんが、すぐに書き始めたので、私も、しかたなく書き始めました。  どんな場面でも良い、とのことでしたので、前日の美香子とのやり取りを取り上げてみました。  初めは、自分の言ったことや思ったことや、美香子の言ったことを、  たどって書いていくことに、抵抗を感じました。  心の中で、<こんなことを書いて、何の役に立つと言うの?わかり切ったことじゃない>と、  不満を感じながら書いていました。  ところが、書き進むうちに、次第に、おもしろくなってきました。  書けば書くほど、自分の気持ちがあざやかに思い起こされて来るのです。  気がつけば、私は、夢中になって記述用紙に字を書き入れていました。    ■初めて書いた記述  【今日も遊ぶ約束できなかったの】  【場面説明】  昨日の午後のこと。いつも三時過ぎに帰って来る美香子が、二時頃帰って来た。  【場面記述】  玄関のドアが勢いよく開く音がした。 「ただいま!」という娘の声が聞こえた。  私は<元気そうな声だな。何か良いことがあったのかしら。     今日は友達と遊ぶ約束ができたのかもしれない>と思った。  娘がキッチンに入ってきた。  私は<ニコニコしている。やっぱり何かうれしいことがあったんだわ>と思った。  私は「お帰りなさい!ずいぶんご機嫌ね。今日は何があったの?」と言った。  娘は「うん。今日は職員会議の日だから、早く帰れたんだ」と言った。  私は<何だ、そんなことか。あんまりうれしそうなんで、期待しちゃったじゃないの。     でも、まだがっかりするのは早いわ。この後、お友達と一緒に遊ぶ約束をしているのかもしれない>と思った。  私は「そう、良かったわね。今日は、これからどうするの?誰かと一緒に遊ぶ約束したの?」と言った。  娘は「う〜ん。別に」と言った。  私は<な〜んだ。やっぱり友達との約束はしていないんだ。どうして、約束できないのかしら。     美香子の方から誘っても断られてしまうのかしら。     でも、今の美香子のクラスに、そんなふうにいじわるをするような子はいないはずだけれど・・・。     美香子が自分から積極的に約束しようとしないからいけないんじゃないかしら>と思った。  私は「誰かに遊ぼうって、声かけなかったの?」と言った。  娘は「う〜ん。一応言おうかと思ったんだけど、何となくダメそうな気がしたんだ」と言った。  私は<もう、意気地なしなんだから。自分から声をかけていかなくちゃだめよ。     今のクラスの雰囲気だったら、声はかけやすいはずよ。     一度、いじめられ始めたら、どんなにこっちが積極的に出ても、     もう、誰からも相手にされなくなってしまうんだから。     今のうちに、仲の良い友達を作っておかなくちゃ>と思った。  私は「聞いてみなければ、ダメかどうかはわからないでしょ。     麻美ちゃんや春香ちゃんには聞かなかったの?」と言った。  私は<麻美ちゃんや春香ちゃんなら、遊んでくれるのではないかしら。     お誕生会に来てくれたし、あの時、楽しそうに遊んでいたもの>と思った。  娘は「お母さん。自分が学校に行ってないからわからないんだよ」と言った。  私は<ずいぶん、きつい言い方するな。そりゃ、お母さんは学校での様子はよくわからないわ。     だからこうやって、あなたから聞こうとしているんじゃないの>と思った。  娘は「麻美ちゃんと春香ちゃんは、今とても仲良しで、いつも二人だけでいるんだよ。     誘えるわけないじゃない!」と言った。  私は<あ、そうだったのか。麻美ちゃんと春香ちゃんがくっついていて、美香子はそこに入り込めないんだ。     まずいこと聞いちゃったな>と思った。  娘は「もう、いちいち聞かないで!」と言った。  私は<あ〜あ、やっぱり怒らせちゃった。きっと傷ついたんだ。     私はどうしてこう娘の気持ちを聞き出すのが下手なんだろう。     心配だっただけなのに。傷つけるつもりはなかったのに>と思った。  ☆★☆ 美香子と自分とを重ねて見ていた ☆★☆  書き終えて、私は、記述を読み返してみました。 “<一度、いじめられ始めたら、どんなにこっちが積極的に出ても、   もう、誰からも相手にされなくなってしまうんだから。   今のうちに、仲の良い友達を作っておかなくちゃ>”  という心のセリフに目が止まりました。  <なんか変な感じがするな>と感じたのです。  私は、この心のセリフを繰り返し何度も読んでみました。  何度か読んでいるうちに、ハッとしました。 “どんなに積極的に出ても、相手にされなかった”のは、小学生だった私です。美香子ではありません。  また、私を相手にしなかったのは、当時の私のクラスメートです。美香子のクラスメートではありません。  これから、美香子がいじめを受けるとしても、それは、美香子とクラスメートの間で起こることで、  それが、私の経験とまったく同じであるということはあり得ないことです。  ところが、この時の私は、このままでは、自分と同じような目に、美香子があうにちがいない、  と信じて疑っていないのです。  そんな自分に、ちょっとショックを受けました。  私は、自分と美香子と重ねて見ていたことに、この時、初めて気づいたのです。  ☆★☆ 日常生活を書くだけで大きな発見が起こった ☆★☆  講座の先生から、場面記述について説明を受けたときは、  内心<娘との日常の会話を書いて、何の役に立つんだろう。面倒くさいだけで、時間の無駄だわ>と感じていました。  ところが、いざ、場面記述を書いて、それを読み返してみると、大きな気づきが起こりました。  娘に自分を重ねて見ていたことに気づいたのです。  これまで、ずっと、娘のことを心配し、どうすれば良いか、さまざまに考えてきました。  いろいろな本も読みましたし、いろいろな方に相談もしてきました。  けれども、私の心配な気持ちに変わりはありませんでした。  それが、ただ、日常生活の中の一場面をそのままの書くだけで、  ハッとするような、大きな気づきが起こったのです。  セルフ・カウンセリングというものの威力に、びっくりしてしまいました。   ☆★☆ 思ったことを表現し、読み返すことの意味 ☆★☆  私は、講座の先生に、私の書いた記述をお見せし、気づいたことをお話しました。  先生は、うなずきながら、私の話を聞いて下さいました。そして、こうおっしゃいました。 「初めてお書きになったのに、とてもよくお書きになれていますね。  特に、ご自分の思いを、心のセリフの形で、< >の中にお書きになられているのが、すばらしいと思います。  このように、自分の思いを、表現するということを、ふだん、私たちはしていないのではないでしょうか。  心の中で、思ったことをそのままに具体的に表現する、ということは、ほとんどしていないのではないでしょうか。  表現するにしても、せいぜい、“うれしかった”とか“悲しかった”とかいうような、  抽象的な言葉で表現するくらいではないでしょうか。  あらためて、自分の思いを心のセリフという形で表現してみるだけでも、  いろいろなことに気づくことができるのです。  また、岩崎さんは、書き終えたご自分の記述を読み返しておられますね。  これも、自己探究には、とても大切なことです。  読み返すことで、その時に感じたことがよみがえり、それを味わい直すことができるからです。  自分の思いをじっくりと味わうことができると、気持ちに余裕ができます。  距離を持って、その時に起こった出来事を見つめることができるようになるのです。  岩崎さんは、読み返すことによって、<変だな>と感じる心のセリフを見つけられました。  それも、距離を持って客観的に自分の思いを見つめることができたからではないでしょうか。  <変だな>と感じた時に、急いで、その原因を見つけようとしないで、  その心のセリフを繰り返し読んだことも、とても良かったと思います。  繰り返し読み返しているうちに、心の中から自然と答が浮かんで来るからです。  それが、自分のとって一番納得のいく答なのです。とても良い探究をなさいました。  ところで、セルフ・カウンセリングの記述の読み返し方には、  普通に時間の順に読み返す方法のほかに、自分の欄と相手の欄を分けて読み返す方法があります。  自分の欄だけを読み返す読み方を自分読みと呼びます。  相手の欄だけを読み返す読み方を相手読みと呼びます。  今度はそちらの方も試して御覧になると良いかもしれませんね」  私は、早速、自分読みを試してみることにしました。  ☆★☆ 自分の関心事で美香子の話を聞いていた ☆★☆  自分の思ったことや、言ったことをこうしてたどってみると、  私の関心が、美香子の“友達関係”に、集中していることがよくわかりました。                   以下、次号(後半)へつづく・・・ ・・★・・ 編集後記 ・・★・・  梅雨の頃を迎えています。  梅の実が色づいていきます。  新緑が鮮やかさを増し  紫陽花、木々の新芽が目に入り  目を楽しませてくれます。    梅雨の雨に当たり、  自然もさまざまに変化していくことでしょう。    雨の日もあり晴れ間も訪れます。  季節の変化とともに  心身の変化を感じています。  新型コロナウィルス感染症による影響は  現在も続いています。  日々の生活の中で、  季節の変化、身体の変化に目を向けつつ  記憶をたどっています。  改めて、いま一度  何を大切にしていくか、  思い巡らせて、生活したいと思います。  ちょっと立ちどまり   深呼吸してみましょう。   自分の心の変化に  気づく機会になるかもしれません。  目まぐるしく過ぎてゆく生活の中で、  息を抜く時間を大切にしたいものです。  皆さまとご一緒に考える機会となれば、  嬉しく思います。  ご一緒に考えてまいりましょう。  次回を、どうぞ、お楽しみに!   皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html      →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会    〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** 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