※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                            セルフ・カウンセリング          ♪ 自分の心に出会えるメルマガ ♪             ( ”イライラ””モヤモヤ”が解消できる!) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                     第 378 号  2022 年 12月   1日 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※    新型コロナウィルス感染症の影響で苦しみのうちにあるすべての皆さまへ    心よりお見舞い申し上げます。    またその方々のために献身的に働いておられる医療関係者の皆さまへ    そして社会のライフラインを維持するために働かれている皆さまへ    感謝申し上げますとともに一日も早く元の平穏な日々に戻りますことを    心よりお祈りいたします。     **************************************    みなさん、こんにちは。    「 セルフ・カウンセリング ♪自分の心に出会えるメルマガ♪ 」    をお読みいただきありがとうございます。    みなさんは、セルフ・カウンセリングという言葉を    耳にしたことがおありですか?    これは、渡辺康麿氏が創案した、    書いて読む、一人で出来る自己発見法です。    私たちは、このセルフ・カウンセリングを学んでいるグル-プですが、    みなさんにも、ぜひ、この方法をお伝えしたいと思い、    同氏の著書を連載することにいたしました。    楽しくお読みいただけたら幸いです。   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜    連載になっております。興味のある方は、    バックナンバーからお読みいただくとわかりやすいと思います。       1号〜    「自分の心に出会える本」     23号〜    「自己形成学の創造」     32号〜    「セルフ・カウンセリングの方法」     62号〜    「自分って何だろう‐現代日本人の自己形成‐」    136号〜    「大人の自己発見・子どもの再発見」 176号〜    「自分を見つける心理分析」 286号〜    「避けられない苦手な人とつきあう方法」    334号〜    「わかっていてもイライラするお母さんへ」    356号〜    「小学生にわかっていてもイライラするお母さんへ」    376号〜 新連載「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」  バックナンバーはこちら→ https://secure02.red.shared-server.net/www.self-c.net/mg/index.html   〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜*〜・〜* ************************************** **************************************    人は、生まれてから今に至るまでの人生の中で、    いろいろな経験をします。        そして、その経験を通して、    「こうしなければならない」とか「こうあらねばならない」とかいう    その人なりのモノサシを形作っていきます。    自分の生い立ちを振り返ることによって、    無意識に取り込んできたそのようなモノサシに気づき、    そのとらわれから自由になっていく方法を    自己形成史分析といいます。    セルフ・カウンセリングという方法は、    このような、自己形成史分析という    自己探究の方法が基礎になっています。        ☆★☆ セルフ・カウンセリングとは? ☆★☆    セルフ・カウンセリングでは、    自分が経験した日常生活のある時の場面を書きます。        家庭や学校、職場での場面など、どのような場面でもかまいません。        テレビを見た時、本を読んだ時、一人で考えている時など、    相手がいない場面も大切な題材になります。    もちろん文章の上手・下手はまったく問題ありません。    専門知識も必要ありません。        自分が見たこと、聞いたこと、思ったこと、言ったこと、したことを、    時間の順にそのまま書くと、リポートになります。    まず、自分が何を悩んでいるのかわかります。    その悩みの奥に、どのような願いがあるのかわかります。        そして、相手の気持ちがわかります。        そうすると、自分と相手の気持ちを尊重しつつ、    心を通わせてゆくための知恵が生まれます。        人間関係のすべてに共通する心のからくりを、    自分の経験を通して学ぶことができます。 ************************************** **************************************              「反抗期とわかっていてもイライラするお母さんへ」       中・高校生の心が見えてくるセルフ・カウンセリング                                  渡辺康麿著  より抜粋                         ( vol . 3 ) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++          ─ 思春期の子供たちを理解するために ─             ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 前号からの続きですので、バックナンバー377号から      お読みいただくとわかりやすくなっています。   ☆★☆ 根源的欲求としての自己評価欲求 ☆★☆   私たちは、普通、日常生活の中では、意識の表面に現れている欲求しか自覚していません。  けれども、私たちの表面的な欲求の奥には、さらに深い欲求が潜んでいるのです。  例えば、よい成績が取りたいという欲求の奥に、よい大学に入りたいという欲求が潜んでいるように・・・。  またさらにその欲求の奥には、よい企業に就職したいという欲求が潜んでいるようにです。  私たちの欲求は、このように、目的と手段の系列をなしていると言ってもよいでしょう。  とすると、一見さまざまであるように見える欲求も、  その奥にある欲求が何であるかを、どこまでも問い続けてゆくなら、  私たちが究極的に求めている欲求につき当たることができるのではないでしょうか。  私は、その人間の究極的欲求を、自己評価欲求だと考えています。  自己評価欲求とは、自分の存在価値をより高く、より肯定的に評価できるようになりたい、  あるいは、より低く、より否定的に評価せざるを得なくはなりたくない、という欲求です。  この欲求こそが、あらゆる欲求の奥に潜んでいる私たち人間の根源的な欲求である、と私は考えているのです。  ☆★☆ 中学生・高校生の自己評価の特徴 ☆★☆  ここまで、自己評価欲求が、人間の根源的な欲求であることを説明して来ました。  私たち人間が自己意識を持った生命であるかぎり、  生まれてから死ぬまで、この自己評価欲求をはなれて生きてゆくことはできません。  けれども、中学生や高校生たちにとって、この自己評価欲求は、決定的な重みをもっています。  彼らは、この自己評価欲求につき動かされて行動します。  自己形成史分析 (=私が最初に作った自己発見法のこと。   セルフ・カウンセリングは、自己形成史分析の最初の段階を独立させたもの)の観点に基づいて、  大まかに区分するなら、  小学生時代は、児童期にあたり、中学生および高校生時代は思春期にあたります。  児童期までは、大人(親や先生)の評価をよりどころとして自己形成をしています。  この時期までは、  子どもは大人から肯定的に評価されることを求め、否定的に評価されることを避けようとします。  ところが、思春期になると、  子どもは大人の評価よりも、友だちの評価をよりどころとして、自己形成するようになります。  言いかえると、親の評価によってではなく、友だちの評価によって、自分の存在価値を確かめようと試みます。  逆に言えば、思春期の子どもたちは、大人の価値基準を通して、現実にふれるのではなく、  自分たち自身の価値基準に基づいて現実にぶつかろうとします。  それは、彼らにとって、まったく初めての経験です。  それゆえ、彼らにとって、まだ、現実をそのままに受けとめるだけの力がないのも当然と言ってもよいでしょう。  そのような現実を受けとめきれない不安から、  中高生は、自分の存在価値をより高く評価したいという欲求にかられます。  現代の日本の社会の中で、  彼らは、よりすぐれた人と比較して、自分自身の存在価値を、より高く評価しようと試みます。  彼らは、まず第一に、自分よりすぐれている友だちと比較して、自分の存在価値をはかります。  友だちの中でも、人気があったり、勉強ができたりするような、  みんなから高く評価されているような生徒と自分を比較します。  また、同じ年齢の友人と比較するばかりでなく、  先輩や先生や親と言った、年上の人物と自分とを比較評価します。  さらには、テレビドラマや小説の中の主人公のような架空の人物とすら、比較評価しようします。  それだけではありません。  できるかぎり、多くの価値基準で、自分の存在価値を評価しようと試みます。  たとえば、成績という価値基準で、自分自身のネウチを、肯定的に評価でしたとしても、満足しないのです。  さらに、運動能力とか、友人の人気とか言うような価値基準でも自分自身のネウチを、  より高く評価できるようになりたいと思うのです。  つきつめて言うなら、すべての価値基準において、  すべての人に比べてすぐれていることを求めていることになります。  これは、実現不可能な望みだと言えるでしょう。  そのことは、少し冷静になって考えれば、すぐにわかることです。  けれども、中学生や高校生にとっては、その、当たり前のことがわからなくなってしまうのです。  ☆★☆ 子どもの不安感のゆるむ時 ☆★☆  彼らの心の奥底には、強い落ち着かなさがあります。  そんな時に、「こうしなさい」というようなお説教や命令、 「こういうことをしていたら、どんなことになるか考えてみなさい」というような警告やおどし、  また、「それはこういうことなんだ」という分析や解説などは、意味を持ちません。  こんな時、もし、大人が、子どものありのままの気持ちをわかっている、  また、わかりたいと願っている、ということを伝えたとしたらどうでしょうか。  それは、“私はあなたの存在をそのままに認めたいと思っている”  というメッセージを子どもに伝えることになります。  そのメッセージによって、子どもの不安感は、ふっとゆるみます。  その気持ちの落ち着きによって、子ども自身に周りや自分を見つめるゆとりが、初めて生まれてくるのです。  ☆★☆ 親自身が自分の気持ちを受けとめつつ、子どもとかかわっていく ☆★☆  ただ、そうはいっても、日常生活の中で、  そのようなメッセージを子どもに伝えていることは、そうそう簡単なことではありません。  子どもの気持ちを受けとめたいと願っていても、  実際に子どもが目の前で反発してくれば、カッとなることもあるでしょう。  何も話してくれなければ、心配にもなるでしょう。  こんな時<カッとしちゃいけない。冷静に対応しなくちゃ>とか  <心配しちゃいけない。子どもを信頼しなくちゃ>というように、  自分の心の波立ちをムリに抑えることは、親自身の気持ちを落ち着かなくさせます。  その落ち着かなさは、自然に子どもにも伝わり、  子どもは、親が本当に自分を理解してくれているとは思わなくなります。  では、どうすればよいのでしょうか。  私は、まず、親自身が、その時々の自分自身のありのままの気持ちに気づくことが大切だと思います。  自分の心が波立った時、  その思いを抑えるのでもなく、表出するのでもなく、  その思いがどのようなものであるのかを自分自身に問いかけ、それを言葉で表現してみるのです。  言葉で自分の思いを表現することで、親自身の心にゆとりが生じます。  そのゆとりから、子どもの不安を受けとめたいという思いが生まれて来るのです。  この本に納められているお母さん達の体験記には、  そのあたりの消息が、とてもよく現わされていると思います。                           つづく・・・  次回は    「 セルフ・カウンセリングって何だろう 」    をお送りいたします。        どうぞ、お楽しみに!    皆様のご意見ご感想をお寄せいただけたら幸いです。  self_counseling2000@yahoo.co.jp  セルフ・カウンセリングには、  通学講座、通信講座など様々な講座があります。  詳しい内容はこちらから →http://www.self-c.net/sutady/index.html              →https://www.self-c.jp/study/self-counseling/  ご興味のある方は、下記の事務局までお問い合わせください。    一般社団法人生涯学習セルフ・カウンセリング学会  〒215-0003 神奈川県川崎市麻生区高石4-23-15  URL  http://www.self-c.net  電話 044-966-0485 ファクシミリ 044-954-3516  電子メール  self_counseling2000@yahoo.co.jp      ************************************** **************************************