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活動内容
セルフ・カウンセリング学会会長
渡辺康麿

私たち日本人は『近代化』という巨大な変化にどのように対応すべきか?
- 2001年3月24日玉川大学退任記念講演会より その1-

20世紀をふり返る

今、私たちは、20世紀から21世紀へと足を踏み入れたところです。ここで、もう一度、20世紀をふり返ってみましょう。そして、21世紀をどう迎えるべきかを考えてみましょう。

 20世紀は、歴史上かつて無かった激動の時代だった、と言えるでしょう。

 20世紀の前半は、戦争と革命の時代でした。言いかえれば、大量殺戮と大量破壊の時代でした。

二つの世界大戦

 1914年に第一次世界大戦がおこりました。この戦争は、全ての西欧諸国の人たちを巻き込みました。ヨーロッパの人たちは根底から揺さぶられ、自己評価の危機に陥りました。今まで、ヨーロッパの人たちを支えてきたキリスト教的歴史観も、進歩主義的歴史観も崩れてゆきました。

 第一次世界大戦につづいて、1939年に第二次世界大戦が起こりました。第二次世界大戦は、ヨーロッパの人たちだけではなく、アジア、アフリカなど全世界の人たちを巻き込みました。既成の歴史観だけではなく、人間観も根底から疑われるようになりました。

二つの共産主義革命

 第一次世界大戦の直後には、ソ連において共産主義革命が起こりました。

 第二次世界大戦後には、中国で共産主義社会が成立しました。

 二つの世界大戦の後に成立した、共産主義体制の国々は、アメリカを中心とする資本主義体制の国々と、約50年間、冷戦という形で対立してきました。

局地の民族紛争

 20世紀の後半でも、民族紛争などの局地的な戦争は各地で起こっています。けれども、世界全体を巻き込むような大きな戦争は、起こっていません。はからずも、冷戦によって、米ソの二大国間で軍事的な均衡が微妙に保たれたためです。

 20世紀前半の二つの世界大戦は、20世紀後半の、新しい技術を生みました。戦時中、次つぎに新しい兵器が開発され、その軍事技術が、戦後、民間技術に転用されてゆきました。

 
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