|
|
セルフ・カウンセリング学会会長 渡辺康麿 |
職業選択とセルフ・カウンセリング
□職業を選択するということ 私は、この春、玉川大学の教授職を退任しました。 二十一年間、文学部教育学科で教えながら、学生たちと接するなかで、実感したことがあります。それは、就職問題が、青年期の大きな課題である、ということです。 大学で学んだ専門分野の知識を、そのまま活用できる仕事に就ける人は、多くはありません。たとえば、教育学を専攻していても、教員になれるとは限りません。一般企業に入社すれば、事務や営業を担当することになるかもしれません。そうなると、仕事にやりがいを感じられなくなる人もいるでしょう。 けれども、その企業が社会の中でどのような役割を果たしているのかを、きちんと理解することができれば、自分の専門分野と関係のない仕事であっても、充足感を得ることはできるはずです。その企業が社会の中で果たしている役割に、意味を見いだすことができれば、自分の仕事に誇りを持つことができるのではないでしょうか。 ある企業に就職する、ということは、その企業を通して、社会と関わることです。ですから、自分の価値観に照らして、納得のゆく会社選びをすることが大切です。 そうだとすれば、適切な職業選択するためには、今現在の自分をできるかぎりリアルに理解し、自分の価値基準を明確に自覚できている必要があります。 |
前のページへ← (1/6) →次のページへ 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
Copyright(c)2000-2001 セルフ・カウンセリング学会/渡辺康麿 「セルフ・カウンセリング」は登録商標です。 |